大学生のときに金もなくボロボロのマンションに住んでいた時の話。
夜中二時ごろ、いつもみたいにネットサーフィンしたり、動画見たりとパソコンをいじっているときに、ふと感じた。
どこかで音がしてる!?
小さいけど、モーター音のような「ヴゥゥゥ」という音が部屋のどこからか聞こえている。
どこからその音がしているのか六畳一間の狭い部屋をウロウロして探っていると、どうやら天井の隅からしていることに気付いた。
正直、モーター音が天井からする理由がまったくわからなかったので、無視することにしたのだが、どうにもずーっとしているモーター音が気になってしまう。
そこでヘッドフォンをして、再びパソコンをいじっていた。
すると、音のことも忘れ、そろそろ寝ようと思い時計を見ると午前4時を過ぎている。
パソコンをシャットダウンし、ヘッドフォンを外したとき、自分の耳元であのモーター音がした。
驚いて横(肩)を見たとき、自分の肩に知らない男の顔が乗っていた。
そして、無表情で口を閉じたまま「んーーー」と言っていた。
朗読: AHM怪談チャンネル 北野由美