通らない方がいい道

 これは私が経験した不思議で怖い話です。
 実話なので起承転結がありませんがお許しください。

 それはいつも通り仕事が終わり、帰り道の車で遭遇しました。
 ちょうど薄暗くなりかけた時間帯に、ある道を通りかかりました。
 いつも通っている田舎道なんですがその日は違いました。
 子供が私の車の右前を走り抜けたんです。 小学生位の男の子だと思います。
 ちょうど「のび太くん」みたいな半パンに靴下に靴。
 走っていきました。ガードレールの端を。下半身だけで。
 そう、私が見たのは走ってゆく男の子の下半身。 車のライトは点けていましたが見えたのは下半身だけ。
 私は怖いというより不思議な気持ちになりました。
 今のはなんだったんだろうと。

 それから1週間程した同じ道、同じ時間帯。 男の子を見た現場の手前辺りから車が渋滞しているんです。
  渋滞するような道ではないので何だろうと思いながら徐行していくと、事故が起きていました。
 1台の車が斜めに止まり、その前方に白髪のおじいさんが倒れていました。
 うつ伏せの頭からは血が広がっていました。 坂道なので血が広がって流れていきました。
 人が集まってきていたので救急車は呼ばれていたでしょう、私はそのまま徐行でその場を去りました。
 そして次の日、その道を通ると花束が置かれていました。

 以上が私の体験談です。
 下半身だけの男の子とおじいさんが何か関係があるのか? それは私には分かりません。
 ですが私がその道を通る事をやめたのは正解だったと思います。

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