伝言
『ここにメモを書き残しておく。 親友のナルミが死んだ。 理由は分からない。 お通夜で、ナルミのお母さんから手紙を渡された。 自分宛てだった。 はれこ いろの へこそ ぞくい のみき ろ…
『ここにメモを書き残しておく。 親友のナルミが死んだ。 理由は分からない。 お通夜で、ナルミのお母さんから手紙を渡された。 自分宛てだった。 はれこ いろの へこそ ぞくい のみき ろ…
これは、私の兄の〈小学生時代の思い出話〉です。 兄が小学四年生の頃、学校はかなり荒れていたらしい。 みんな自分勝手で、先生の言うことなど全く聞かなかった。もちろん兄も同じだった。 学校から抜け…
私の通っていた高校のグラウンドには、「魔のコーナー」と呼ばれている場所があった。 その場所を走っていると、必ず何人かが転ぶので、そう呼ばれていた。 「足がもつれたわけでも、滑ったわけでもな…
従姉が小学生の頃、給食の時間に毎日お昼の校内放送が流れていた。 それがある日突然、終わってしまったらしい。 どうしてと聞いてみると、 「だってね、放送中毎日変な声が聞こえるの。はっきりと『痛い…
タクミ(従弟/仮名)の部屋に重いロッカーがある。 何故ロッカーがあるのかは、叔父さん達に聞いても誰も知らないらしい。 このロッカーは誰も持ち上げていないのに、ほんの少しだけど浮いている。 「深…
人気者の同級生 中学生の頃、私のクラスに人気者の同級生がいた。 名前はユウコ(仮名)。 困っているといつでも助けてくれた。 分からないところがあると勉強も教えてくれたし、消しゴムを貸してもらっ…
「集団下校の帰り道。 遠くに真っ赤な月、見えた。 月光、赤くて怖い。 道の両側、田んぼの中からゲコゲコとカエルが鳴く。 月光、月光、月へ帰るとカエル泣く。 一人多いか、少ないか。 オタマジャク…
私は小さい頃、アリの巣を掘るのが大好きだった。 公園や道の途中でアリの巣穴を見つけては、木の枝を差し込んで掘り返す。 沢山のアリ達が慌てて出てくるのが、当時は何故か面白くてたまらなかった。 小…
教室にある先生の机の上に小さな箱が置かれていた。 きっと授業で使うんだろう 〈触るな、覗くな、イタズラするな〉と張り紙がしてあった。 触るなというのは分かるけど、覗くなってなんだろう? 気にな…
小学生の頃の話。私が通っていた小学校では月に一度、校長先生と一緒に給食を食べる日があった。 今日のメニューはカレーライス、サラダ、ゆで卵、それと牛乳。 みんなカレーの人参だけはそのまま残してい…
小学校五年生くらいの頃のことです。 私は風邪をひいて熱を出してしまい、自分の部屋で寝ていると、夢の中で自分の家のチャイムが鳴りました。 何となく玄関に向かいドアを開けましたが、誰も居ません。 …
高校生くらいの話です。 私の家の近くに小さな公園があり、私も子供の頃からよく遊んでいました。 その公園は少し変わっていて、滑り台とかジャングルジムとかはあるのに、何故かブランコだけがありません…