質屋
まああまり面目のいい話ではありませんがな、年寄りの戯言と思って聞いてくださいますか。 私のうちは明治からずっと質屋を営んでおりましてな。まあ私の代で店は閉じましたが。 何せ因業な商売と思われが…
まああまり面目のいい話ではありませんがな、年寄りの戯言と思って聞いてくださいますか。 私のうちは明治からずっと質屋を営んでおりましてな。まあ私の代で店は閉じましたが。 何せ因業な商売と思われが…
ある病院での話。私も長年、その病院に通っているのだが、2階の一部に霊道が通っていることがはっきりわかるのだ。 どうやら近くの寺と墓地の間の通り道になっているらしく、しょっちゅういろいろな例が行…
「ただ今、お父ちゃん、帰ったでぇ!まったくまああのくそ爺、飲み歩いとるんかいな。ご先祖さんの迎え火もたいてへんし、こりゃ先が思いやられるわ。さてと、久しぶりの実家やし、ちょっとくらい寝っ転がっ…
今だからある程度話せるが、何もしていないのに刑事につけられたことがある。まだ私も血気盛んな年代だったころだ。 例の某真理教事件が起きて、首謀者たちが指名手配で全国大騒ぎになったころ。私のルック…
まず前置きをしておくが、私は多少霊感がある。 といっても、霊を供養したり昇天させたりできるような力もないし、修行も積んだことはない。 ただ時々、見えたり聞こえたり感じたりする程度だ。 だから…
これはまだ私が離婚する前に起きた笑えるけど、妙な話。 家で原稿書きをしていると、女房がお客様よ、と書斎にいた私を呼ぶ。ド田舎に引っ越して以来、近隣住民の人間性の悪さに辟易し、一切付き合いをして…
これはかなり古い話になる。私が幼いころ、小さな商社で営業を担当していた叔父に聞いた話。 まだ高速道路なんて洒落たものもなし、ちょっとした資材や部品でもお客に頼まれれば営業担当者がえっちらおっち…
霊媒体質っていう言葉があるが、これは単に一種t類ととらえてはいけない。同じ霊媒体質でもいろいろな癖がある、というか能力の差がある。大きく分けると①霊を信じて、それなりの対処法を取れる人種(これ…
これはまだ私が高校生の頃の話。 幼いころから探偵小説にどっぷりつかっていた私は、学校でも家でもひたすらミステリーを読みふけっていた。 恥ずかしながら還暦手前になるまでに読んだミステリーは、数万…
これは私の友人(僧侶)のおじさんに当たる方から聞いたホッコリ話。 私はクリスチャンなのでお寺とは相性が良くないのだが、なぜかこの友人と和尚さんとは仲が良く、ちょこちょこ遊びに行っては面白い話を…
朝目覚めたら、瞼に異物感。これは、物貰いだな、と即断していつもコンタクトレンズの処方をお願いしている眼科クリニックへ。 通常なら老院長が診察してくれるのだが、その日は違った。いかにもインターン…
これはあるベテラン看護婦さんの体験談。看護学校を卒業し、付属の大学病院に7人ほどの同期生と採用された。 まだまだ新米で、仕事をにおわれ、きりきり舞いをしていた時、大事故が起きた。 列車の衝突脱…