かごめかごめ

かごめかごめという遊びを知っていますか?

みんなは知っていると思うけれど、一応おさらいをしておく。
まず、遊ぶ人の中から一人〈当て役〉を決める。じゃんけんでも何でも良い。
当て役を中央にしゃがませて、目をふさいでらう。
残りの人でその周りを取り囲むように円を作り、歌いながら回る。

かごめかごめ
かごの中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
鶴と亀が 滑った
後ろの正面 だあれ?

歌い終わったら、ぴたりと止まる。
当て役はまだ見てはいけない。
目に頼らず、自分の後ろにいる人の名前を当てる。

当たったら当てられた人と交替する。
外れたらまた当て役をする。

こんな遊びだ。 不思議な歌詞で意味はよく分からない。
でも、本当は歌詞が違うのを知っていますか?

かくめかくめ
いついつしやる
しろいのからい
つしとみぬ よいななし
たしろのしょろけも しのそ?

もっと意味が分からない。 しかし、実はこちらの歌詞の方が全ての原形とも言われている。
元々は呪歌。 呪歌とは、輪の中央に座らせた人物を呪うために作られた歌だという。

やり方は「かごめかごめ」と同じである。
歌が終わった後、後ろに立つ人の名前を叫び、その後に〈決まった文句〉を言う。
名前を当てられなかったり、決まった文句を言えなければ呪われる。

効果はかなりあったらしく、平安時代には禁止令が出てしまった。
だから現代には正しい形で伝わっていない。

もう一度言う。 呪われたくなければ、まず〈真後ろに立った人の名前〉を当てること。
そして〈歌に隠された正しい文句〉を見つけ、言うこと。
これが出来なければ、呪われる。

ここでページが破れていて、先の文が読めなくなっていた。
私は思わず幼い頃に遊んでいた「かごめかごめ」の歌詞を口ずさんでいた。
すると私一人だけだと思っていたのに、いつの間にか、沢山の人の声が周りから聞こえてきた。

まるで、「かごめかごめ」をしているみたいに。

朗読: 繭狐の怖い話部屋

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