子どもの頭が悪くなった理由

 これは、生まれ育った土地から遠く離れた田舎に嫁いだ友人(幼馴染み)から聞いた話です。
 ちなみに友人とは住まいが遠く離れてしまったので、なかなか会えずに会話はもっぱらLINEです。

 近頃、友人に、私の娘が夏休み中に交通事故に遭った話をしました。
 娘は今年入学した高校が進学校で、夏休みでも学校で夏期講習がありました。
 そのため、いつも通り自転車で通学していた途中の事故でした。 幸いにも娘に怪我はなく、乗っていた自転車も、後日、自転車屋さんに見てもらうとチェーンが緩んでいたくらいでした。
 相手は出勤途中の原付バイクで、そちらも軽い怪我ですみました。
 原付の破損も大したことはなく、労災保険で保障もあるので不幸中の幸いでよかったと話しました。
 すると偶然にも、友人の方も近頃、中学生の息子さんが交通事故に遭ったとか。
 友人の息子さんの場合は、夏休みの部活の練習の帰りに事故に遭ったそうです。
 畑の中の狭い道で向こうから来たトラックを避けようとして、自転車ごと畑に落ちてしまったのだとか。
 畑の中に倒れた自転車は、畑の段差のためか前カゴが歪んでしまいましたが、運動神経の良い息子さんには特に怪我はなく、こちらも不幸中の幸いでした。
 ただ、相手のトラックの方は止まることもなくそのまま走り去ってしまい、息子さんはその時、学校の方針でスマホを持たされていなかったため、逃げたトラックの写真も撮ることができませんでした。
 そんな話をしているうちに、友人が知人(ママ友)が体験した話を思い出し、教えてくれました。
 そのママ友は年齢は友人や私と同じで、友人曰く「どっぷりと田舎のしがらみに染まっている」とのこと。
「宝くじにも当選しても、そのことを人に知られて何か言われるのが嫌だから嬉しくない」と言うそのママ友を、友人は、やや引き気味でお付き合いしていたのだとか。
 そしてそのママ友が自家用車に自分のお子さん三人を乗せて、田舎道を走っていた時のこと。
 そこへ軽トラックが突っ込んできて、避けようとして自動車が田んぼに落ちてしまったそうです。
 その突っ込んできた軽トラックの運転手は、ママ友のご近所さんで、遠い親戚に当たる人だったそうです。
 そして…どのようなやり取りがなされたのかは分かりませんが、その場に警察は呼ばなかったそうです。
 その夜、ママ友の自宅に軽トラの運転手が10万円を持って訪ねてきて、これで示談で済ませてくれと言ってきたとか。
 そしてママ友はその10万円も受け取らずに返し、友人曰く「泣き寝入りだって。これ、昭和の話じゃないのよ」とのことでした。
 ここまではまあ…田舎あるあるなのかな、とも思わないでもないのですが、怖かったのはその後。
 そのママ友の三人の子どもたちは小さい頃から塾に通わせていたそうなのですが、三人とも私立の高校に進学。
 通常、地方では私立よりも公立の方が進学高校の偏差値も人気も高く、学費も安く済みます。
 そのため、私立大学への推薦のパイプが太い、などの特別の理由がない限りは、地方に住む多くの親は、子どもに公立の高校への進学を望みます。
 そして子供の頃からの塾は、私立中学の受験でもない限りは公立高校の受験に備えて行かせているのが一般的です。
 要するに、そのママ友の三人の子どもたちは、誰も彼女の希望したような進学はしなかった(できなかった)のだということです。
 怖いのはそれをママ友が 「あの事故の時、田んぼに車が落ちたから、うちの子どもたちはみんな頭が悪くなったの」 と、真顔で友人に告げたこと。
 冗談であってくれ…と思いつつ、それまでのママ友への違和感もあって、きっと本気で信じてるんだと思い、友人はゾッとしたそうです…。

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