UFOに関する個人的な記録

 封印する前に誰かに記録を残したかったため、この場をお借りして私のちょっとした記録を記させていただきます。
 私は数年に1度、UFOを目撃することがあります。

 初めてUFOを見たのは、小学校低学年の頃でした。
 体育の授業でグラウンドに出ていた時、ふと見上げた空に、UFOが2つ、並行に浮かんで、移動していました。
 それはまさにテレビで見るような、オレンジ色の光を放つ円盤で、私は直感的に「UFOだ!」と思いました。
 興奮した私は「UFOが飛んでるよ!」とクラスメイトに呼びかけ、グラウンドは騒然となりましたが、特に大きな変化があるわけでもなく、先生に軽く注意され、初めてのUFO目撃は終わりました。
 それ以降、1~2年に1度のペースでUFOを目撃してきました。
 これまでに私が目撃したUFOは、白い点のようなもの、オレンジや黒色に発光しているように見えるもの、なにか模様が描かれているようにも見えるもの(これは見間違いかも)、様々な形や色のものがありました。
 特に京都は景観の兼ね合いで高い建物が少なく、よくUFOを目撃することができました。
 私自身、オカルトに強い関心があったため、UFOとは一体どういう物なのかを知りたいと思い、ちょっとした宴席の持ちネタとして、あらゆる人からUFOの目撃談を聞き出そうと試みたこともあります。
 しかし、これだけの頻度でUFOを目撃しているにも関わらず、私以外の人からは「UFOを見たことがある」という話は一度も聞いたことがありませんでした。
 その内に、私も進学・就職・都心部への引っ越しが続いたため、毎日の忙しさにUFOの目撃する頻度も1~2年に1度から、3年に1度程度にまで減っていきました。

 そんな調子で数年ほど過ごしていた、ある日。 久しぶりにUFOを目撃しました。
 場所は、私の通勤エリアにある大きな商業ビルを繋ぐ連絡橋の上でした。
 数十という人の波に従って歩きながら、ふと空を見上げると、そこにはいつか見た、白い点のようなUFOが空に浮かんでいました。 本当に久しぶりのUFOでした。
「そういえばUFOってこんな感じだっけ」 「最近忙しくて空を見ることもなかったよなあ」 そんなことを考えると、今見えているUFOに対してとても懐かしい気持ちになり、時間に追われずのんびり辺りを歩く子供のような感覚が、まだ自分にも残っていたんだなと、少し嬉しくなりました。
 それ以来、その場所を通る度になんとなく同じ場所を見上げるようになりました。
 そこでUFOが見えるのは、3ヵ月に1度程度。ほとんどが白い球のような形で、1つから3つ。
 左から右に移動している時もあれば、下から上に移動している時もありました。
 今までにない頻度に「UFO専用の航空路が近いのかな」なんて想像をしましたが、同時に、今まで漠然と感じていた「どうして私以外にUFOを見たことがある人がいないのだろう?」という疑問も湧き上がってきました。
 その日も、用事があって例の連絡橋に向かっていました。
 商業ビルを通り抜け、正面には背の高い一面ガラス張りの壁と、連絡橋に通じる出入口があります。
 ガラス越しにわずかに見える空に、見慣れない物が浮かんでいました。
 何事かと思いビルの中から覗き込むと、そこには未だかつて見たこともないほど、近い距離に浮かぶUFOがありました。
 そのUFOが一体どれくらいの大きさで、今私がいる地点からどの程度の距離にいるのかは分かりません。
 今までは、ゴマ粒からせいぜい小指の爪ほどの大きさにしか見えかったUFOですが、今は手のひらほどの大きさに見えるほど近くに浮かんでいました。
 慌てて外に連絡橋に飛び出し、初めて見る詳細なUFOの姿に圧倒されました。
 それは、まさに映画で見るような皿を2つ重ねたような形の円盤でしたが、表面は白いキノコのようなテクスチャで覆われていました。
 皿の溝の部分には、黒い別の材質のものが嵌め込まれていて、動いているようにも見えましたが、光の反射でうまく見えませんでした。
 しばらく、UFOの姿に圧倒されていましたが、同時になぜ同じように空を見上げている人がいないのだろうと思いました。
 こうしている間にも、私の後ろを何十という人が行き交っていて、すぐそこにはこれほどはっきりとした姿のUFOが浮かんでいるのに、私以外、誰一人として空を見上げていない、立ち止まる人はいませんでした。
 もしかすると、みんなUFOに気づいていないんじゃなくて、私にしか見えてないんじゃないだろうか。
 そんな想像が頭をよぎった瞬間、UFOの方から「ボブッ!」という変な音と共に、白い棒のような物が付き出すのが見えました。
 私はなぜか咄嗟に「気づかれた!」と感じて、慌ててその場から逃げ出しました。
 とても恐ろしくて、人目もはばからず全力疾走で走り、併設されている駅のホームに入るまで足を止めることはできませんでした。

 その日から、今まで見て来たUFOについて色々考えました。
 本当にアレはUFOだったのかなとか、 どうして他の人には見えなかったのかなとか、 私が今まで見て来たのは本当にUFOだったのかなとか、 UFOだと思ってたものは、もっと別の生き物とか幽霊みたいな物なんじゃないだろうかとか。
 色々考えると本当に怖くて、仕事の契約が終わるまでの期間、一度もその連絡橋を通ることはありませんでした。
 最近はようやくその恐怖心も落ち着き、例の連絡橋を通ることもできます。
 それ以降、1度だけUFOを見ましたが、あの日見たような詳細な姿ではなく、今までどおり小さな点みたいな形でした。
 あの日、写真を撮っておけばよかったかなと思う時もありますが、撮ってしまったら最後、さらに強い興味を向けてしまいそうな気がするので、撮らなくてよかったとも思います。
 この記録を最後に、私はUFOに関する関心を封印しようと思います。
 長文お付き合いいただきありがとうございました。

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