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墓荒らし

これは昔祖母から聞いた京都のある村での話です。

今では大体亡骸は葬式のあと火葬しますが、
その村には火葬場が無くそのまま棺桶に入れて埋めます。

ある日その村である若い家族の3歳の娘が亡くなりました。

次の日葬式が行われ、親は勿論村の人たちも大層悲しみました。
そして遂に棺桶を埋める時が来ました。
母親は一人で悲しくないように、その子が好きだった鈴のおもちゃを棺桶に一緒に入れてあげました。
でもこの村にはある決まりがありました。

「棺桶に音が鳴るものは入れてはいけない」

そんな決まりを無視して母親は好きだった物を沢山入れあげました。
その日の夜母親はなかなか寝付けないので起きていると、墓の方からへんな音が聞こえて来ました。

「チャリン チャリン チャリン」

外に出ると村の人たちも居ました。
そして村長に「棺桶に鈴を入れたのか」と聞かれました。
「はい」と言うと、村の人たちはため息を漏らし、俯向き始めました。

村の人に事情聞くと、その村では葬式の次の日必ず棺桶がなくなっているそうです。
何故かと言うと村の近くには山があり、その山には今は絶滅した狼が居ました。
その狼達が棺桶ごと山に持ち帰り、棺桶に入った亡骸を食料にしていました。

その為、棺桶に物を入れると音が聞こえるので、棺桶に物を入れてはいけないと言う決まりが作られました。

その話を聞いた母親は気絶し、父親は魂が抜けたように地面に倒れこみ号泣しました。その後も1時間ほど鈴の音は消えませんでした。

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