480 views

じょーじ

※虫嫌い、または公共交通機関を利用される方は読む事をおすすめ致しかねます。

話していいか、最も迷った話。
高校時代、通学で路線バスを利用していた。
高1の頭から、行きも帰りも決まって席は1番後ろの席。
広いうえ、バス特有のあの見られてる感がないからだ。

高2の冬のある日、下校の時にまた指定席と化した席に座る。
外気にさらされ冷えきった身体には痛いくらいに温かい車内。
学校の疲れもありウトウトとだした時、寝てはいけないと思い、腰を回しストレッチをする。
その時、見てはいけないものを見てしまう… 背もたれとシートのすき間部分に片手を置き、グッと体重をかけると、沈んだシートのすき間から横幅5〜10センチ、高さ30センチほどのデッドスペースがあることに気づく。
中は完全なる空洞で、まさにデッドスペース。
シートの中身(厚さ15センチほどのスポンジ)が見える、ただそれだけの空間。
ウトウトしていたのもあり判断力も、思考力も低下していた私は「へ〜、こんななのがあるんだ」 と、まじまじとデッドスペースを眺める。
カサカサッ ん? カサカサカサカサッ デッドスペースの床部分で何かがうごめく。
何か。と濁したところで想像はつくだろうが、そう。 Gである。
それも端から端まで、底が見えないほどの厚み… 100か、200か? 10匹単位ですら見たことがなかったので数の検討もつかないほどのおびただしいGの大群。
ほとんどのそれが身動きせず、ただ寄り添うかたちで存在していた。
巣や根城といった表現が相応しいだろう。
暖かい車内で揺られる心地よさからくる眠気から一転、目が覚めるのを通り越し、卒倒しかけてしまう。
他の乗客のいる車内で悲鳴をあげなかった自分の勇姿を今でも誇りに思う。
バスの横幅✕底が見えないほどの厚みのあるGの姿は想像がつくであろうか? 嫌いな人からしたら当然だが、二度と再び私がバスの後部座席に座ることはなかった。

あとから分かった話だが暖かく雨風をしのげるので、車のボンネットなんかを根城にする事はよくあることだそうだ。
また、無機質でもかまわずエサにするのでシートのむき出しになったスポンジはかっこうのエサなのである。
暖かく、食べ物は無限にあり、駆逐される危険もないバスは本当に住み心地がよかっただろう。

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

塾の先生の話(またの名を、誰も知らない旅行記)

ありがとう

心霊体験談

黒猫

マンホール

招待状