2018年8月18日、土曜日の夜にその事は起こりました。
家族は買い物に出ていて家には猫が10匹いるとはいえ、人間は私1人でした。
その時、私は使い古して不安定なパソコンを使ってゲームをしていました。
そのゲーム自体もデータ量が多く重い物で、それだけでなくツイッターとワードを開き、YouTubeで怪談を聴いていました。
病気と障害でほぼ寝たきりになっている私は、ベッドでうつ伏せ状態で上半身を上げてパソコン操作をするという環境です。
ただでさえ古くメモリも少ないノートパソコンですので、複数画面立ち上げは出来るだけ避けているのですが、
その時は何故かそれらを立ち上げたままゲームをしていました。
詰め合わせ怪談の「呪いのビデオ」後半を聴いていた時、案の定負荷がかかり過ぎてパソコンが落ちました。
「やっちゃったぁ~」
私はパソコンを少し休ませて再起動しようと思いました。
その時、私の両腕に鳥肌が立ちました。
以前から解明出来ていない怪異が起こる時には、必ず両腕に鳥肌が立ちました。
まさかと思いました。
そしてその怪異に気が付いたのです。
うちのパソコン音声環境ですが、パソコン自体のスピーカーはすでに死んで長いので、外部スピーカーを使っています。
外部スピーカーは無線ではなく有線でパソコンのイヤホンジャックに繋いでおり
スピーカー自体もUSB充電ではなくそれ自体のコンセントで電源を確保しています。
そのスピーカーはそう言った環境の為にパソコンの電源が点いていない間は空電音が流れます。
その時気が付いたのは、その空電音の向こうから聞き取れない程小さい音で、2~3人の男性が会話している声が聞こえるという事でした。
聞き取れないので耳を近づけて良く聴こうと私はしました。
まず疑ったのは外部からの影響です。
国道2号線が近いのでトラックの違法無線の混入を疑いました。
しかしその会話は聞き取れないものの明らかに無線でのやり取りではなく、
顔を突き合わせている状態の会話に聞こえます。
次にラジオ電波の混入を疑いました。
しかしラジオのパーソナリティとは、ほとんどが2人での会話です。
それにラジオ番組にしてはあまりにその会話の様子が暗すぎるのです。
ラジオならもっと明るいのではないか?
確実にテンションが低すぎる会話……
そして両腕の鳥肌が意味する過去の出来事を思い出しました。
「これはヤバい」
直感でそう感じました。
海外ではラジオを空電音状態にしたりテレビの砂嵐を使って霊界との交信を試みている人々がいます。
他からの電波干渉がない事を専用機材で確認しながらの研究の様子を見た事があります。
似非科学と非難されていますがピンクのユニコーンやガレージの竜にしても可能性は限りなく0であっても完全な0ではありません。
科学は可能性の大きさを示すものであって完全な実証ではありませんし、まだまだ科学では分からない事の方が多く、
私個人としてはそれらをオカルトだとか似非科学だと一蹴するのはいかがなものかと思っています。
可能性が限りなく0であってもそこに謎があるなら研究すべきだと思っています。
その会話を聴く為にスピーカーに耳をつけていた私ですが、
どうしてもすぐそこで暗く会話しているようにしか聴こえませんでした。
しかも声のトーンや様子は分かるのに何を話しているのか内容が分からない……
ポツリポツリとあまりにも暗い会話を聴いていた私は急激な恐怖に支配されて
すぐにパソコンの電源を入れ、ウィンドウズを立ち上げるという表示をエンターして再起動させました。
パソコンの電気が入ると空電音が止まり会話も聞こえなくなりましたが、
私はパニックになってしまい、パソコンが立ち上がったらYouTubeを立ち上げて布団を被りました。
いつもなら仕事の邪魔をする程じゃれついてくる猫たちは10匹もいるのに、その時は分かっているように誰も傍に来てくれない。
ただただ1人で震えていましたが、1つミスをしていた事をすぐ後悔しました。
そう、YouTubeをつけたのは良いのですが、詰め合わせ怪談…… それも「呪いのビデオ」はすぐ終わり、
次は「八尺様」……
布団の中で動けずに涙目で「八尺様」を聞く事になりました。
少し落ち着いてからYouTubeを止めて、ツイッターで呟かずに叫びました。
誰かと接したくて怖くて半泣きで……
ツイッターで叫んだ後はYouTubeで大好きなサンドウィッチマンのネタを流して、それでも震え半泣きで布団を被ってました。
家族が帰って来て遅い晩ごはんを食べて落ち着きました。
家族にあった事を話すと「幻聴じゃろ」と言われたので、今では幻聴だと思う事にしています。
担当医に言ったところで「幻聴ですね」と言われるだろうし外部からの電波の混入の可能性も捨てきれません。
なのでそういう事に決めました。
でないと怖くて1人で家に居られません。