迷子

私が、まだ10代の頃の話です。 友人に連れられて心霊スポット巡りが流行っていました。

私は、「怖いから、行きたくない」と、よく言っていたのですが、 友人は、「みんないるから大丈夫だよー」と言って、震える私を連れて行きました。

私の地元のK県では、有名なスポットが何件かありますが、どうしても行きたくなかったのはトンネル。 名前を出せば、知ってる人は他県の人でも知っている場所。

雨が降り始めた日の夕方から友人たちと遊んでいたら、一番年上の男性が、

「今日は、〇〇トンネルに行こう!」と言い出す。

当然、私はイヤイヤと首を横に振って嫌がったのですが、他の友人は皆乗り気になってしまい、三台の車に分かれて出発。

当初遊んでいたH市からK市に入ったあたりで、私はプルプル震え始めていたのですが、運転手が変なことを言い出しました。

「あれ…道、間違えたかな?さっきもここ通らなかった?」

私は怖さであまりあたりを見ていなかったのですが、助手席の女性の友人も、

「通ったよね?だけどさ、あのトンネル迷うような道じゃなくない?」

H市からK市までは車で30分程で着きます。

 

トンネルも、K市から10数分で着き、間違うような道はないのです。

私はなんとなく、「あ…私が原因だ…」とおもいました。

以前にも間違うはずのないスポットにたどり着けないという事象があったからです。

 

結局、2時間掛かってもトンネルにはたどり着けず、諦めて帰りました。 なんでたどり着けないのか、おそらく、私がスポットに嫌われているのかな?とも思っています。

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