オカルト好きな僕。
オカルト好きが集まるオカルトサイトにも参加し、
2人はAさんとBさんといい Aさんは40代半ばくらいの中年男性で
Bさんは僕より少し年上の30代男性だった。
LINEのID交換も済ませ、
2人が僕にオススメしたい廃墟があるというので、
3人で日取りを決め、現地集合で場所に集まると
そのオススメしたい場所とやらは廃墟の旅館らしく、
2人によると、数年前にこの旅館は火事で何人も死者を出し
生き残ったオーナーは廃業に追い込まれ、
そんないわく付きの旅館に、
旅館は3階建で、いろんなところが黒こげになっている。
それ以外は、各階にあるエレベーターも、
1階、2階、3階と順番に一通り探索して 「もう、そろそろ帰りましょうか。」 と、
僕が2人に声をかけようとした瞬間 突然AさんとBさんが別々の方に向かって歩き出した。
今、僕達がいる3階の踊り場から Aさんは客室がある方角へと向かっていく。
Bさんはエレベーターのある方角へと向かっていく。
慌てた僕は、とりあえず目の前にいたBさんを制止し
「ここで待っててください!」と伝え、
歩みを止めないAさんを必死で止めようとするも、
僕にはAさんの目が焦点が合っていないように見えた。
とうとうAさんを止める事が出来ないまま、
すると、今まで早足で歩いていたAさんがいきなり足をとめ、
“
無心にノックしているようだ。
Aさんの奇行に驚いて言葉を失っている僕を知ってか知らずか
Aさんはノックする手を止めないまま、
「 お料理をお持ち致しました。 お料理をお持ち致しました。
お料理をお持ち致しました。」
Aさんの発言を聞いて怖くなった僕はその場を逃げ出し、
走って踊り場に向かう途中、
「あれ!?
僕はパニックになりながらも、
「Bさん!聞いて下さい!Aさんの様子がおかしいんです!」
と、言おうとした瞬間 Bさんがまるで、
「……僕達の部屋って何階でしたっけ?」
と、訳の分からない事を言い始めた。
まるで旅館に泊まりに来た客のような発言をするBさんの前で僕が
“ビーーーーーッッッ!!!!”
電気が通ってないハズのエレベーターから、
もう恐怖で頭がおかしくなりそうだった僕はパニックになりながら
1人猛ダッシュで旅館から出て、
急いで帰宅した。
最初は自室で恐怖に震えていたものの、
まずAさんにLINE電話すると、しばらく呼び出し音が鳴った後 “………プッ” と、
繋がる音がして 「…もしもし?Aさん…?」と、僕は恐る恐る声を出した。
スマホの向こう側からAさんの返事はなく、
かわりに “ごぉぉぉぉぉ……っっ” という激しい雑音と
『建物の 外に 逃げて ください。 近くの 非常口から、逃げて ください 煙を 吸わないように 体を 低くして 逃げて ください』 と、火災アナウンスらしき声が聞こえてきた。
僕はそれを聞いて無言で電話を切った。
Bさんには……その時はもう怖くて電話する気にはなれなかった。
あれ以来、
何故か2人の名前が出てこない。
トーク内容も全て消えている。
僕達が出会ったオカルトサイトの管理人に連絡するも、
僕は気になって、
ネットで当時の火災について調べていると、
なんとBさんの名前が載っていた。
従業員の死亡リストの中にはAさんの名前と同じ名前がある。 ただの偶然なんだろうか。
いや、ただの偶然とは思えない。
“
僕は軽薄に心霊スポットに行った事を後悔したが
同時に、
気がつくと、
そう、そのオカルトサイトの名前は “Horror Holic School”