ヘルス

じわり じわり と 侵食されて…

いつしか あなたも すきまの中へ…
「いらっしゃいませ
今日はお一人で…?」

以前お話しましたように私は当時、昼は高校生、夜はBARで働いておりました。

未成年者が!!!…

なんて野暮な話はなさらずに…。
BARなんて言ってますが、正直カラオケスナックみたいな感じで、繁華街のレジャービルで、カウンター席だけで細々営業業しているお店です。

細々なんていうとオーナーに叱られてしまいますが…。

従業員はオーナー兼マスターと私との二人で、小さいながらも、日々結構お客様がお見えになられます。

営業時間は20時のオープンから、お客様が帰られる迄という、アバウトな感じですが、殆どのお客様は深夜0時前後から来られます。

お客様の大半は水商売の方で、御自身のお店が終わられてから、来られる方が殆どですので、私はもっぱら20時から23時ぐらい迄は、カウンター内で暇を持て余しております。

本日は、そのお客様の御一人から伺った、お話をさせていただきます。
そのお客様は、私共のお店へ友人の方に誘われて、たまたま来店されました。

最初、私をよく街で見掛けると、おっしゃられて…、

よくよくお話を伺っていると、街は街でもホテル街で私をよく目撃するとの事…。

それもその筈、そのお客様は風俗関係のお仕事をされておられ、私と彼女の密会風景を目撃されていたようでした。

お客様はレイナさんという、かなり綺麗な方で、この日からちょくちょく、お店に顔を出して戴けるようになりました。
私は当時、好奇心旺盛な
高校生という事からか?単に根がスケベなのか?
レイナさんが来店される度に、根掘り葉掘り話を聞いていました。

レイナさんはヘルスに勤めておられ、皆さんの中にはご存知の方も、いらっしゃると思います…が

ヘルスには
電話などで指定の場所まで出向く出張(デリヘルですね!)や、箱と呼ばれる店内でサービスを提供するものに、分かれるそうです。

レイナさんは前者の出張を専門にしてるそうで、それでホテル街で私を目撃されたみたいです。

お恥ずかしい……。

レイナさんの話によると、お客さんは学校の先生やお医者さん、カッコイイ人、汚い人、見るからにオタクな方など、様々な方がいるみたいです。

その中でひとつ怖かった話を伺いました…。
レイナさんのお店は事務所のみで、お客様から連絡が入ると待機してる女性へ連絡が入り、運転手と一緒に、車でお客様から指定された場所まで向かうそうです。

指定場所はホテルであったり、お客様の自宅であったりするそうですが、今回のお客様は少し違ったようです…。

そのお客様はレイナさんをよく指名される方だったらしいのですが、指定場所が毎回異なっていたそうで、ホテルなら当たり前なのですが、毎回違ったマンションを指定される…。

業界柄、予約の段階で偽名を使う人もざらにいますし、指定されたマンションが本人の物かまで確認なんてしません。

サービス中に何かあればドライバーが飛んで来ますし、時間を指定してのサービスですので、料金さえ支払われれば、それ以上深入りもしません。
このお客様、サービス中もごく普通で、料金もしっかり支払われるので、最初レイナさんは、いい常連さんを掴んだと思っていたそうです。

ただ、やはり気にはなったそうで、一度そのお客様に聞いてみたそうなんです。

「毎回指定される
マンションが
違うんですけど…、
全部○○さんの
お宅なんですかぁ?」

すると男性は…、

「全部、僕の友人の家
なんだよ~。」

と答えたそうです。

レイナさんも、まぁそんな感じかなと、その時は思ったみたいなんですが…。
四度目に指名され時…

異変が起きました。

レイナさんは指定された場所へ、いつも通り向かったそうです。

いつも通り挨拶を済ませ部屋へ入ると、なんとなくいつもと雰囲気が違っていました…。

相手の男性はいつも通りだったんですが、部屋の雰囲気が…

まぁ、いつも違うマンションだから、当たり前かと…、その時は深く考えていませんでした。

サービス前に一緒にお風呂を使ってる時、排水溝から長い髪がレイナさんの足に絡みついた…。

男性は短髪だったので不審には思ったが、その後ベッドへ向かったそうです。

今日の部屋はワンルームで、ベッドの枕元に窓がありカーテンが閉まっていました。

部屋の電気を消し、ベッドでサービスをしていると…、何か視線を感じ…

ふと枕元の男性を見上げると、男性は眼をつぶっているのですが…

窓のカーテンの隙間から女性が、こちらを覗いていました。

余りの突然の出来事に、レイナさんは大声を上げると、男性もびっくりしたように、部屋の電気をつけたそうです。

部屋が明るくなりカーテンの方を見ると、何もありません。

見間違いかと思ったそうですが、気になって仕方なかったが、サービス中という事で、再度ベッドに戻ったそうです。

その後一旦サービスが終わり、二人でタバコを吸おうとしていると、男性が灰皿がわりの小皿らしき物を持ってきました。
小皿は花柄で明らかに女性が好むような物でした…。

排水溝の長い髪

カーテン越しに見えた
女性の影…。

女性物とおぼしき小皿

だんだん気味が悪くなってきたレイナさんは、延長など聞きもせず、早々に出てきたそうです…。
ちょっと変な感じのお客さんに、違和感を感じたレイナさんは、店に連絡しそのお客さんを次から、断るように話しました。

後日、新聞で発見したらしいのですが、レイナさんがあの日行った、あのマンションで、女性の変死体が発見されたという記事が、載っていたそうです。

まだ犯人は捕まってないそうですが、その後レイナさんが指定されて行った、別の三軒のマンションからも続々と、女性の死体が発見されたと…

最初は冗談かと思いましたが…、

レイナさんがカーテン越しに見えた女性に気付かずに、あのままで居たら…、

私もいずれ殺されていたかも…と真顔になって話していたのを覚えています…。

その話が
本当だとすると…

女性宅に忍び込んだ男性が…

女性を殺害し

その現場へヘルス嬢を呼び…

その殺害現場で…

行為に及んでいた事に…なる
その後 何度か
レイナさんに店に誘われましたが

お世話になる事はありませんでした

若干の霊感により
命を拾った人もいます

あなたも霊感持ちたいですか?

これからもすきまを

覗いてみますか?

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