それは… 私の親友が、高校を辞めてバイク屋へ就職するのを機に、
当然、親御さんは猛反対!
両親からの援助を当てに出来ない彼は、
毎日毎日、不動産屋巡りの日々を繰り返す彼には、
そうです! 若気の致りと申しますか、彼の相方さんのお腹には、
先方の両親も猛反対! これではマズイ!
このままでは堕胎させられてしまいかねない…。
そう思った彼は、流石というかなんというか、逃げ出すどころか、
まぁ、その話に感動いたしまして…、
私含め友人一同も、
引越し当日、引越し代も馬鹿にならないという事で、
まぁ、あの値段なら致し方なしというか…、
中に入ると案外小綺麗で、一応ふた間あり、
外観はさておき、
引越しは無事済みまして、
早く彼女を迎えに行きたい一心で、
およそ二週間が過ぎようとした頃、彼から連絡が来ました…。
『ちょっと泊まりに来ないか?』
まぁ、一人淋しい男住まい、
久しぶりぶりに見る彼は、何やら目にクマを造り、
「どないしたん?…その顔」
『ああ…ちょっとな…』
とりあえず中に入り彼の話を聞いてみると、
どこからするのかという私の問いに、
「下の階の住人に文句は言ったのか?」
というと、
その時、私が床下へ耳をひっつけてみても、物音一つしない…。
彼の話では、毎朝明け方に音がし始めるらしい。
彼は疲れきり、幽霊だったらどうしょう…など、
『お前の彼女に見て貰えないか?』
などと訴えてくる始末…、呆れた私は、
彼を寝かせる事にいたしました…。
私も朝から学校の為、横になっていると…。
耳元から…ガサガサ ガサガサガサガサ
ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ
けたたましい音が響き出し、布団から跳ね起きました。
彼は既に目覚めて部屋の隅で固まり、震えていました。
私は、とりあえず音の出所を捜す為、耳を澄まし壁や床に、
その間も…
ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ
やはり音は床下から聞こえてきます…。で私は…
「やっぱり下だ!浮浪者か何かが 入り込んでるんじゃねぇか?」
て事になり、二人手に手に武器を持ち、
真下の部屋まで辿り着き、ドアを確認しましたが、
アパートの裏手の植え込みへと、回り込み窓側を確認したところ、
窓から見ると中は真っ暗で、人の気配は無く、
でも、うやむやで済ませては、来た意味がないので侵入…。
中を探索するが懐中電灯など、持って来ておらず、
とりあえず玄関先まで到着し、トイレの中等を確認しましたが、
部屋へ戻り、押し入れを確認しようとしたとき…。
ドンっ!
スゴイ音と共に天井が落ちてきました…。
それと共に
ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ
けたたましい音がし、振り返ると、黒い塊がうごめいていました…
「ぎゃ~~~~ぁ! 」
二人して大声を上げ、玄関先へ走って逃げるが、
鍵を開ける手が震えて、なかなか上手くいかず、
ドアが開くと転げるように、飛び出した私達と共に、
月明かりに照らされた、その正体を見た瞬間、
「ぎやゃやあぁあ~! ゴキブリィイ!」
目の前には想像を絶するゴキブリの数…。
その後が大変でした…。
私達の悲鳴を聞き付けた 御近所の方々が一斉に起きてこられまして、
一人の警官に事情を話してる間に、
その後、何台もパトカーがやってきまして、
詳しく事情を聞かれましたとさ…
警官の話では、やはり浮浪者が侵入し、見つかるのを恐れた為、
遺体はゴキブリや鼠に食い荒らされ、無惨な状態だったそうです…
ゴキブリは本来雑食で、
あと、ゴキブリの活動時間は以外に短く、明け方一時間と、
今回 霊感があれば…予期出来た…かも 知れませんね…。
まぁ お約束って事で これであなたも霊感欲しくなりましたか?
すきまをこれからも覗いていただけますか?