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最後の挨拶

これは、私が学生時代に起こった悲しい話です。

私は、通っていた大阪の大学が夏休みになり、広島に帰省していました。
夜に、友人Aから電話がかかって来ました。

「みんな、集まっとるんじゃけど、遊びに行かん?」

何でもAの家には、高校時代の同級生のBとAの彼女のCと
Bの彼女のDが集まっているそうで、ボウリングにでも行くかという話になり、
だったらという訳で、私を誘おうとなったそうです。

私は、二つ返事でOKしました。
ボウリング場で落ちあう事になり、私は、バイクでそこへ向かいました。
彼らと合流して、朝方までボウリングを楽しみました。
積もる話もあり、そこではかなり盛り上がりました。

ボウリングも飽きてきたので、みんな一時散開する事になり、
「また遊ぼう」 と、白む空の元で私は、みんなと別れました。

家に帰ると、母が血相を変えて私を迎えました。
何があったのかと母に問うと、Aの家が夜中に火事になっていたそうで、
中から7人の遺体が見つかったとの事。

すぐにAに電話をかけましたが、繋がりません。

後に分かったのですが、焼死した7人は、Aの両親と弟、
そしてAとBとその彼女2人だったとの事。

友人たちは、ボウリング場に来れなかったはずなのです。
彼らは、私に最後の挨拶と、私と一緒に遊びたい想いがあったのでしょうか?

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