信じてもらえないかもしれませんが

僕は意識を持って並行世界を行き来しています。
僕はよく様々な種類の不思議な体験をするのですが、
その中で一番不思議なものがタイムリープです。

最近のものでいうと先日バスに乗っていた際に居眠りをしてしまったのですが、
目が覚めると見えた光景は自分が乗車した停留所より前の地点の風景です。

最初はどこだかわからずに乗り過ごしたものと思いましたが、
その後すぐに自分が普段のる停留所を通り過ぎました。
巡回バスをかなり乗り過ごしたのかとスマホを見るも、
指し示した時刻は自分がバスに乗る日時よりも前の日時を指し示していました。

しかし、このような体験は割と日常茶飯事で19歳となった今ではすっかり慣れてしまいました。僕が並行世界を行き来していると冒頭で述べた根拠、それはこれらのタイムリープの中でも最も不思議な体験でした。
忘れはしません。

3年前、僕がまだ当時高校2年生だった頃のお話です。
雪が降りしきる12月。
前の月から大学受験を意識して塾に通いつめていた時、
僕はある自分と同い年の少女に出会いました。
彼女の名前をこれから仮にAさんとします。
彼女は自分と同じ大学を目指す同じ塾の塾生でした。
授業などでの接点は一切なく、出会い初めはフリースペースで休憩していた際に
席が空いてなかったので僕の隣に座り、会話を始めたのがきっかけでした。
次第に彼女と親しくなった僕は一緒に近くのカフェで自習をしたりするようになりました。
21日彼女はいつものように自習をしていると、「ねえ、相談したいことがあるんだけど」と突然言い始めたので僕は何かと問うと、彼女は「もし後30分後、このページからこのページまでの単語問題10題ずつ出し合って勝てたら相談する」と言いました。
ここで問題を簡単にして相談を聞こうにも彼女はどうも自分にストイックなので通用しないことがわかっていた僕は何も言わずその勝負を引き受けました。

しかし結果は僕が勝ってしまい、相談を聞くことはできませんでした。
僕は彼女がその後勝負を挑んだらわざと負ける気でいたのですが、
彼女は僕の当時の学校のクラスメイトのBさんのところへ行くと
の日はそれ以上話をすることはできませんでした。

翌日、彼女は同じようにカフェで自習している際に塾をやめると言い始めました。
唐突の報告で驚いた僕は理由を聞くと、いつものように勝負には持ち込まず、
「私、留学することにした」と打ち明けました。

何故なのか理由を聞くと彼女は「日本の大学受験の仕組みはおかしい、どうして全てが完璧にならないといけないのか?」と語りました。
あまりにも彼女の意見に肯定できる点が多すぎて
その日は自分の今後の進路を真剣に考えあまり寝つけませんでした。

しかしいつの間にやら寝てしまっていたらしく、目がさめると毎日同じ時刻に点くように設定しているテレビニュースで「本日21日未明、コンビニ強盗事件が有りました」と報道していました。
困惑した僕は携帯電話の時間を見ましたが、
そこにはやはり12月21日と記載されていました。

その時はそれまでの出来事は夢か日時を間違えただけだろうと思い
いつも通り放課後にカフェで自習をしましたが待てど暮らせど彼女はきません。
連絡をしようと携帯電話を取り出すも、連絡帳から彼女宛先が消えており、
僕はクラスメイトのBさんにAさんから連絡をしてもらうようにメールを送りました。

すると数十分後、Bさんは青ざめた顔でカフェに訪れました。
僕がどうしたのかと尋ねると、彼女は「どうしてAのことを知っているの?」と聞き返しました。彼女の話によるとAさんは実在していた人で彼女と仲が良かったのですが、中学生の時家族、親類以外に病名非公開の難病を患い亡くなったそうです。

僕は不謹慎な冗談だと感じましたが彼女の血の気の引いた表情や
し方を見て本当だと信じました。
そこで僕は今までの経緯を説明するも理解されるわけもなく、
彼女に不信感を抱かれてしまいました。

時間は過ぎ、高校三年生の5月に留学を決めた僕は留学斡旋機関に通い、英語力を上げ始めました。その中は皆和気藹々としていたのですが、特に仲の良かったYさんにに今後11月に米国の大学に下見に行くか迷っていると相談すると
絶対にやるかやらないかならやったほうがいい」
やらなかった後悔の方が絶対苦悩する」
と彼女のお姉さんやお兄さんの話をし始めました。

その直後夏期講習が始まったのですが授業中、
睡眠不足だった僕はつい居眠りをしてしまいました。
先生に起こされ目を覚ますと先生は僕に
眠たいなら一回外の冷たい空気を吸ってきた方がいい」と言われました。

室内は冷房がついていて外は猛暑。
何故そんな日にそのようなおかしなことを言うのかと外を見てみると、
うっすらと雪が積もっていました。続けて先生は「明後日は下見なのだから、今日からはきちんと寝ないといけないよ」と注意を促しました。
ふとスマホを見るとスマホのカレンダーは11月20日を示していました。

しかし、それ以前の記憶が全くなく困惑している僕を余所に下見の日があっという間にきてしまい、下見から帰ってきた僕はSさんにお姉さんとお兄さんの話がとても役に立ったと感謝すると、「私が長女で一番上だから兄も姉もいないけど?」と困惑した表情を見せました。

とても不思議な体験で、これが本当に並行世界を移動したと言う科学的根拠は一切有りませんが、僕はそう信じています。
また、これらの体験が自分が今留学していると言う将来に深く関わりがあるのは間違いありません。AさんとSさんには本当に感謝しています。
ちなみに、私の父は小学生の時リビングでうたた寝をしていると季節が春から秋に変わってしまったそうです。寝すぎですね。

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