幽霊アパート

先輩が住んでいたアパートの話。

先輩が専門学校に通っていた時に住んでいたアパートの一室が、
いわゆる怪奇現象が起こる部屋だった。
ラップ現象は日常茶飯事で、人影を見ることもよくあったそうだ。

怪奇現象にも慣れてしまい引っ越すつもりもなかった先輩は、
そのアパートに住み続けたそうだ。
元々、霊感もなく、どちらかといえば幽霊否定派の先輩だったが、やばいと感じ引っ越しを余儀なくされたエピソードがある。

夏休みに入り帰省することになった先輩に、
霊感のある友達がアドバイスをしてきたそうだ。

帰省する前に盛り塩をしていったほうがいい。
とのことで、正しい方法で盛り塩をし帰省したそうだ。

夏休みも終盤に差し掛かり、アルバイトの予定もあったので下宿先のアパートに戻った。
久々に帰る部屋の入り口で、異様な気配を感じる先輩。
気持ち悪さを感じながら部屋に入ると、4箇所に設置した盛り塩が全て部屋に散乱していたそうだ。
他に異変はないか調べるとベッドに置いてあったCDケースの中身が真っ二つに割られていた。
そこで気分を悪くし嘔吐した先輩は、霊感のある友達を呼んだそうだ。
開口一番「ああ、まずいわ。怒らせたかもしれない」 という友達。
結局、先輩自身、部屋にはいられなくなってしまい引っ越すことにしたそうだ。

後日談だが、先輩いわく盛り塩のやり方が悪く、中途半端な結界のせいで霊の逆鱗に触れてしまったのではないかと言っていた。

朗読: 小麦。の朗読ちゃんねる

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