郵便屋さんの不思議体験②

僕は郵便配達員。

有名オカルトスポットなんかもある山奥の地域を担当させて頂いている。

そんな僕の郵便配達中の不思議体験談を語らせて頂きたい。

僕がご存知スーパーカブで配達中の出来事。

とある地域の山岳エリアで、バイクでないと通れないような道が続く場所があり、道の先には週末にだけ使う地元では有名な陶芸家の窯元、さらにその200メートルほど先に神社。という道がある。

「神社」といったが、正確には「神社だった建物」といったほうが良いくらいの廃墟。

毎日郵便配達して分かっていることは、窯元にごく稀に郵便がくるだけでその先の神社にはほぼ郵便は来ない。

ということ。

つまり、郵便配達員でさえもこのエリアに近づくことはなく、月1.2回窯元まで上がってくるだけなのである。

そんなある土砂降りの夏の夕方。

窯元宛の郵便があり、僕が行かないといけない状況になった。

歯を食いしばりながらスーパーカブを運転し、やっとこさ窯元まで到着。

もちろん平日は誰もいない。

ポスト代わりの壺に郵便を入れ、さぁUターンして下ろうかとおもったその時…

「こんにちは‼」

死ぬほどびっくりした。

後ろから傘をさした子供が声をかけてきた。

小学校5.6年生くらいの男の子で、満面の笑みでこっちを見ている。

男の子「こんにちは‼」

僕「お、、おぉ、こんにちはぁ」

男の子「Wって知ってます?」

僕「ん?W?」

その子が言ったWとは、そのエリアでは珍しい苗字。

僕はとっさに、Wさん宅に遊びに行きたくて道に迷ったんだなと思い対応した…。

男の子「Wって知ってます?」

僕「Wさんとこに行きたいと? ちょっと遠いよ?」

男の子「違う、僕がWです‼」

なるほど

自分の家が分からなくなったんやな!よし、ここは郵便配達員として神対応をしよう!

そう思い、Wさん宅まで案内しようと決意。

とその前に男同士仲良くなろうとポケットに入れておいた小包装のチョコをあげようとポケットから取り出してあげようとした瞬間、僕の周りには誰もいないかった…

ほんとうにそれで終わり。

ヤバイ、完全に見てはいけないものを見てしまい、会話までしてしまったなぁ〜とおもっていた。

後日、職場のレジェンド的存在のお爺さん配達員にその話をしたところ、

レジェンド爺「お前凄いな!!それ多分神様やぞ! 窯元さんの上の神社、Wさんが昔宮寺さんしとって第2時大戦以降は放置しとるけど、最後の宮寺は14歳の男の子やったらしいぞ!」

なんかいろいろ謎ですが僕が“ヤバイこの仕事めっちゃ楽しいやん‼”

って思って今も続けていれる原動力になった最初の話…..

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