262 views

手招き 其弍

以前こちらに投稿させて頂いた、「手招き」というお話の続きの出来事を書かせていただきます。

私には手招きをする霊が憑いています。 
目視は初めて見た日からはしていませんが自分が映っている写真には、
必ずと言っていいほど、手招きをしている霊の姿が映っていました。 
私的には特に何か悪い事をしてきたりはしていなかったので、お祓いも別にしなくても大丈夫だろうと思っていました。
ですが家族や親戚、友人までもが異常なまでに心配していたらしく、大勢の人からお祓いをしてくれと強く懇願されました。 
私は渋々了承し御寺にお祓いをしに一人で向かいました。 

御寺に到着し、神主さんに話をしようと近づいた時です。 
まだ何も話していないのに境内へすぐに上がりなさいと硬った形相で言われました。 
私は無言で頭を下げ境内へ上がり、言われるがまま畳に座りました。 
すぐ準備をするから待ってなさいと言うので、
神主さんに「あのー、俺まだ何も言ってないんですが…」と言ったら神主さんが、
「あんた、随分とやっかいなの連れてきたね。私1人では引き剥がせないから、少し待っていなさい」と言われました。
そんなに悪い霊だったのかと実感したと同時に、境内へ1人取り残された私は、恐怖で心を押しつぶされそうになりました。 

神主さんがどこかへ行ってから5分くらいが経過した時です。 
後ろの障子の扉がスゥー…と開く音がしました。 
神主さんが戻ってきたと思って振り返りましたが、そこに神主さんの姿はなく、扉も開いていませんでした。 
もうこの時点で私の恐怖心は振り切れ、身体が硬直していました。 
辛うじて瞼は動かせたので私は振り返った姿のまま目を瞑りました。 
瞑るとすぐ、目の前に何かの気配を感じました。 
障子の前、私の目の前に何かの気配を感じます。 
恐怖で震えていると微かな音がします。 
ホソホソホソホソ… (人の声…? 何か言ってる…?)
耳を澄まして聞いていると、「オイデオイデオイデオイデオイデオイデ」と声が聞こえてきました。 
神主さんが戻ってくるまで辛抱だと自分に言い聞かせ、私は強く目を瞑っていました。 
すると声は止み、境内の静けさが私を包みました。 
(消えたのか…? )と思い、私は体勢を戻し、目を開けました。 
振り返ったすぐ後ろにそれは立っていました。 
膝が見えるほどにビリビリに破けたズボン、赤黒い血のようなものが媚びりついた白いTシャツ、口の辺りまで延びたボサボサの髪のあれが。
顔を見上げてしまったので、目が合いました。
かすれた声で、
「オマエモコッチオイデ」

今まで耐えていたものが、プツンと切れるように私は意識を失ってしまったんだと思います。 
気づくと私の前と斜め後ろに神主さん達が座っていました。 
お祓いはと聞くと、
「もう終わったよ、ちゃんと引き剥がしたから。兄ちゃん。もう安心だ」 
いつの間にかお祓いは終わっていました。 
私は気を失う前の出来事を話していると、話の途中で神主さんが
「兄ちゃんさ、私が戻った時、畳に頭打ちつけてずっと笑ってたんだよ、完全に中に入られちゃったから大変だったよ。
今日ここに来てなかったらもう手遅れだったろう。時間も遅いし早く帰ってゆっくり休みなさい」と言われました。
おでこを触ると畳のカスがたくさんついていました。 
唖然、言葉が出ませんでした。 

帰り際に、数珠で出来たブレスとお守りを頂きました。 
肌身離さず持ち歩くように強く言われました。 
これを書いている今も左手には数珠のブレスがカシャカシャと音を立てています。 
お祓いを受けたこの日から私は霊感が開花してしまったのか、生活の中で頻繁に霊を目撃するようになりました。 
数珠のブレスとお守りを持っているので安心感があります。
霊は、私に気づくとそそくさと消えていくのです。 
神主さんからの頂き物がなかったらこのモノ達は違う行動を取っていたのかなと思うと、ゾッとします。

仕事帰りの車の中、コンビニの駐車場でこれを書いていますが、
さっきから隣の車の後部座席から青白い顔をした女がこっちを睨んでいるので、もう終わりにします。

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

本当の百話目

倉庫室

介護施設①

花笑み

不謹慎な先輩