小学生の頃のお話になります。
私のひいじいちゃんは小学校1年の時に亡くなっていますが、一緒に過ごした記憶が無いわけではありません。
一緒にご飯も食べたこともありますし、旅行にも行きました。
亡くなった際に通夜と葬式にも出て、棺桶に入っている姿まで見ていますが、当時の私には人が亡くなるという経験をしたのがそれが初めてだったので、普通は悲しくて涙が出るはずですが、そんな概念は持ち合わせていなかった為、泣くことが出来ませんでした。
ひいじいちゃんが亡くなって何年か経ったとき、夢に、母方の祖母の家が出てきました。
ひいじいちゃんは亡くなるまでその家で、娘である祖母と過ごしていました。
なので夢の中で、自分がどこに居るのかはすぐに理解出来ました。
その家には台所に繋がる長い廊下があるのですが、何の気なしにその廊下を台所に向かって歩いていると、後ろから得体の知れない四足歩行の人間にも似ているような蜘蛛のような生物が現れました。
私はとっさに逃げないといけないと感じ、逃げようとするのですが、なんせ夢の中なので上手く走ることが出来なくて、私は更に焦って壁の摩擦を利用して手で支えながら何とか走ることができました。
でもそのまま逃げる訳にはいかないので、どこかの部屋に逃げ込もうと考え、台所の隣がテレビのあるリビングのような部屋だったので、とにかくそこを目標に必死に逃げました。
そして、やっとテレビのある部屋に逃げ込めた時、そこにはひいじいちゃんがいました。
一安心した所で振り返ってみると、そこにはもう化け物はいませんでした。
今思えば、ひいじいちゃんが助けてくれたのかなと思っていますが、凄い経験をしたと思っています。
それから数年はそのような経験はしていないのですが、大学生1年のとき。
いつもの様に祖母の家に遊びにいっていたのですが、仏壇に手を合わせている時、ロウソクに灯していた火が少し勢いを増すかのように上下に揺れだしたのです。
もちろん、扉も全て閉めている時で、私の周りに母と祖母がいましたが、火を吹き消そうとはしていません。
私を含む3人とも立ってその瞬間を見ていて、祖母もそんな現象は初めて見たと言っていました。
不思議にもそれが起こった時、少しも怖いと感じませんでした。
そして、偶然にもその日はお盆でした。
私自身にも霊感があるのかは分かりませんが、両手に仏眼相らしきものはあります。
余談ですが、母と母の兄である私の叔父もひいじいちゃんが夢に出てきたことは何度かあるようです。