イチゴジャム

これは、つい最近の話です。

ある朝目が覚めると、私は小学校のグラウンドにいました。

私の通っていた学校のグラウンドなのですが、なんだか狭い…というより、小さいのです。

ゆっくりと立ち上がると三階建ての校舎…もなんだかすごく小さく見えます。

私の膝よりも低くて足首くらいしかありません。 まるでミニチュアみたいに…。

あっと私は気がつきました。これはきっと夢なのだと。

とりあえず家に帰って着替えてこよう。

そう思って、私は校舎を跨ごうと足を上げました。

しかし、寝起きのせいか足元がふらついて、思わず膝をついてしまいました。

すると校舎がグシャッと潰れてしまいました。

校舎の窓から、黒い粒が入ったジャムがブシュッと噴き出しました。

ネバネバした真っ赤なジャムの中に、苺の種と同じくらいの大きさの小学生が、沢山いるように見えました。

(……これって、イチゴジャムだよね?私は夢を見ているんだよね?)

私はほっぺをつねってみました。でも夢は覚めませんでした。

ほっぺをつねっても、つねっても、つねっても、つねっても………

朗読: 小麦。の朗読ちゃんねる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

閉じる