燕尾人形
日も暮れかける夕方、私は毎日散歩に出かけます。 今年から飼い始めた芝犬の散歩のため、慣れ親しんだ近所を30分ほど歩き回る訳です。 そして家から十分ほど歩いた先の保育園に沿った道で、毎日、其…
日も暮れかける夕方、私は毎日散歩に出かけます。 今年から飼い始めた芝犬の散歩のため、慣れ親しんだ近所を30分ほど歩き回る訳です。 そして家から十分ほど歩いた先の保育園に沿った道で、毎日、其…
これは、私が体験したお話です。 私が大学の実習で精神病棟で学ばせてもらっていた時のことなのですが、僕が担当させて貰っている患者さん、ここではA野さんとさせていただきます。 A野さんは30…
これは、古い空き家などをリフォームし、古民家として再利用する事を生業としていた、自治体のメンバーであるAさんと、私こと狐が体験した話。 その日、Aさんの家に泊まりに行った狐は、Aさんの仕事…
今年もウチの庭にアジサイが咲いたよ。 青いアジサイたちの群れの中に 一部分だけ赤いアジサイが咲いてます。 アジサイの下に死体が埋まっていると、 そこだけ色が変わるんだ……って、 母さん、…
民宿を経営しています。 客室掃除が終わり、いい天気だったのでついつい『また掃除機かければいいや』と、大の字になって眠ってしまいました。 入り口と窓は開け放ったままです。 どのくらい眠ってい…
「もうこんな時間か、明日も仕事だし今日はこれで帰るわ」 その日、新居祝いにと友人の住むマンションを訪れたのだが、久々の再開というのもありついつい長居してしまった。 「ああ、今日は来てくれてあ…
これは、四国に住む松原さんの弟さんから聞いた話だ。 松原さんには一つ上の兄がいた。 松原さんの両親は早くに亡くなっており、家には兄弟だけで住んでいる。 互いに三十代独身。それほど仲が良いと…
タクシー運転手の坂本さんはある事で悩んでいた。 それは、家からたまに女の悲鳴が聴こえるというもの。 坂本さんの家は二階建ての一軒家で、家族は妻と娘と息子の四人暮し。 最初は二階の息子達が大音…
京子さんはその日、いつもの様に早朝のプラットフォームで電車を待っていた。 片道一時間の通勤電車にもようやく慣れ始めたとはいえ、人混みの中電車を待ち、これから満員電車に揺られ行くのだと思うと、…
これは、精神科医である私の患者の日記だ。 本来なら秘匿義務があるため公にできないのだが、患者の了承も得られたため、公開する事とする。 以下、Gケース、患者M子の日記内容。 ○月✕日 私は…
私が夜勤をしていた時の話です。 職場まで片道20分をバイクで通勤していました。 出勤が17時、家を出るのは16時半でした。 ある日曜日のことです。 寝坊をしてしまい、スマホを確認すると…
東京の片隅。六畳一間のオンボロアパート。 遠くから聞こえる鈴虫の声に風情を感じながら オレはやっと眠りにつこうとしているところだった。 「ガン、ゴン、ガン」と、大きな足音をさせ、 アパート…