その部屋は

元の実家のお話しなのですが、幼少の頃は何かしら不思議な体験をするのかもと思われます。

今もはっきりと覚えている事が多くあります。

 

横で寝ている父親が白骨死体の様に見えたり、いつも家族5人で囲む低いダイニングテーブルが寝ている間に

ガタガタと動いていたり、昼間でも私だけしかお家に居ないのに勝手に台所や、風呂場、洗面所の水道が勝手に流れたり、等。

 

話すと尽きないなのですが、不思議な事が多々ありました。

当時は怖いとかそういう感覚ではなかったので、なんだろう?気のせいだろうな、 くらいに感じてたと思います。

 

中学生になった頃に、金縛りにかかりました。

夢だったとは絶対に言えない経験。

金縛りにかかった事がある方はわかると思いますが、 突如目が覚めて耳鳴りがしてきて、、、

身体が動かない 動けるとおもっても3回くらい続くんですよね。

 

絶対に目を開けないと思った3回目。 解ける前に目を開けてしまったんです。

平行に私の顔が苦痛の表情で目の前に居ました。

びっくりして、なんとか動けと思い右腕を枕元にある携帯へと動かした瞬間、 弾かれるように持ち上げた右腕がベッドに叩きつけられたんです。

それで解けましたが、その話を友人にすると 笑いながら、幽体離脱でもしてたんじゃない? と言われましたね。

 

冗談で終わればいいものの、程なくして 四歳上の兄が おかしくなりました。

玄関からすぐの、一歩で入れるくらいの部屋を使っていたのですが、 突然、襖に入ってくるなと張り紙をしてひきこもり状態。

元々、気さくで友達も多くバンドをしていてアクティブな人が。

親も心配ですよね

やっと出てきたと思えば、台所のシンクで 30分ずーーーーーーーっと 手を洗っている。

 

親がやめなさいと言っても聞く耳もたず。

それが一週間程続いてました。

 

それと、ま隣の部屋に一緒に寝ていた私と2歳上の兄は 夜中もうるさい音量でずーっと音楽をかけていたので迷惑でした。

程なくして、知らぬまに一番上の兄は家を出て行ってました。 一人だちですね。

 

空いた部屋を今度は父が使う様になりました。

出張の多い仕事柄、その部屋を使ってる印象は薄かったのですが。

一週間程で家族はバラバラになりました。

 

少し前に妹が産まれていて4人兄妹だったのですが 私と妹は母へ、兄は父へと。

ですが、パパっ子だった私は親権を自ら変えてほしいと訴え2年がたって 父の元へ戻りました。

 

戻った先は、本当の実家です。

嬉しくてたまらなかった そして、私の部屋は玄関に近い部屋を使わせてもらうことになったのですが 異変はすぐでした。

戻ったその日に金縛りです。

 

3年前の事が頭をよぎりました。

絶対に目を開けたらいけない 開けない、開けない。

開けちゃいけない! 頭の中でずっと唱えていると  ふっと解けました。

 

すかさず、電気とテレビと音楽を付け 周りを見渡し何もないと確認して ぼーっと布団に座って居ると兄がしていた事が頭をよぎりました。

兄ちゃんが音楽鳴らしてたのって… 真っ暗、無音にすると金縛りに。

それから毎晩、電気を付けて寝ると金縛りはないのです。

 

一度バイト帰り、疲れて制服のまま何も付けずに寝てしまった事がありますが 金縛りで両手首、両足首を引っ張られてました。

そんな時は慣れたもんで 引っ張んなコノヤローと頭の中で怒鳴ってやると解けました。

 

数年経って、兄二人と父と飲みの席で話しました。

「あの部屋、やばいよね…」

皆はわかっていたという感じで、頷きました。

 

ただ、二歳上の兄は使ってないのですが、 あの部屋には入りたくない。

そうずっと引っ越すまで言ってました。

ま隣が総合病院の団地、現在も在ります。

玄関すぐの部屋 108 余談ですが。

私の身体とお話しをみてくれた方が、霊安室の真横であった為で霊道だったのかもと。

そうおっしゃった方は健康体そのものの方なのに、3日後に心不全で亡くなりました。

ガチです

朗読: 繭狐の怖い話部屋
朗読: 怪談朗読と午前二時

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