彼は、学生時代から怪談が好きで、
仲間内で集まる時は、
社会人になってもそれは変わらず、
私は、オカルト好きでしたが、
仕事がブラックだった為、
それでも時々、
相変わらずだとの事でした。
そんなある日、友人との電話での会話の中で、
急な心筋梗塞だったそうです。
その時は、私はブラックな会社を辞めて就職活動中でしたので、
受付で彼の部屋を聞いて、そこに行って彼に近づいてすぐ、
彼の目の焦点は合っておらず、
まるで近づく私を「誰だろう?」
そしてやけに右手を掻いていました。
ふざけているのかと最初は思いましたが、
心筋梗塞と脳血栓は、
結局、最後まで私の事は、思い出してもらえませんでした。
帰りながら違和感を感じていた事を考えていて、
そう。彼の一人称がいつもと違っていた事に……
彼は、いつも自分の事をワシと呼んでいたのに、今日は俺と……
後日、友人から聞いた話だと、
もしかしたら…… もしかしたらですが、怪談好きが祟って、
本当の事は、私には分かりませんが……