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白いものと黒いもの

もう10年も前、今の嫁(C子)と付き合っていた時の話。

僕が21歳くらいの時1つ歳下のC子とは、仕事が終わるとお互いの家に遊びに行ったり来たりと、ほぼ毎日のように遊んでいた。
僕とC子の家は、県は違えど車で片道30分くらいの距離。
今思えば仕事後で疲れてたのに、 よくやったよなぁー と思う。

付き合い始めた頃C子は霊感の事は一切言わなかったが、
度々何にもない曲がり角でビックリしてたり、
心霊番組の心霊映像等でも何も映ってない暗い背景を指差して、
「え? これかと思った」
など。 その度何が見えたのか聞いても。
「なんでもない」
と、 本人は隠してるつもりだろうがバレバレ。
しかし1年も経つ頃には、僕には隠さず言うようになっていた。

C子いわく、他人に言わないのは世に言う[かまってちゃん]だと思われるのが嫌で、
家族以外には言わないらしい。
ちなみに、怖い再現テレビ等で血だらけの女が〜とか、
やっているがC子は見た事が無く。
C子が見る幽霊というのは、見た目や服装は普通の人らしいのだが。
交通事故や何かしろの事故で亡くなった人など。
その亡くなった原因であろう怪我の部分だけが真っ黒になっているそうだ。

そんなある日。
僕は仕事とは別にバイトもしていたんだが、その日はバイトが終わったのが夜中の2時。
田舎の為、街灯も少ない地元道を眠い目を擦りながらハンドルを握っていた。

眠気と戦いながら、気分転換に音楽を聴こうとiPodに手を伸ばした。
選曲する為に一瞬視線をiPodの画面へ。
選曲後目線を前に向けた瞬間、目の前を白い何かが横切ったんだ。
当時乗っていた車は四駆だったので、ボンネットが出ているタイプ。
そのボンネットの上、ほぼフロントガラスの真ん前を
白いものが運転席の前から右側へ横切った。

その白いものは右側が濃い白で、左へ行くにつれて薄く透明になっている。
上手く説明ができないが、僕は今まで怪奇現象も幽霊も見たことない。
いきなりそんなものを見てもただの見間違いとしか思えなかった。
だけど、頭のどこかで白いのは人の右肩だって思ったわけ。

もちろん人の形なんてしてないし、一瞬の出来事だったから尚更だ。
自分でもよく分からないまま少し走ると、 遠くに薄暗い街灯に照らされて、
道路を白い2つの何かがゆっくりと横断していた。
最初、ネズミかな? と思っていが、近づいて行くにつれてそれが何なのか…
ハッキリとわかった。 足だった。

足首から下の裸足の足が歩いていたんだ。
それに気づいた瞬間、その足はゆっくりと消えていった。
その時は恐怖心もあったが、 先ほどの不思議な感覚と疲れてるせいで、
見間違いかな? と自分に言い聞かせていたのかも。

家まで後100mも無い距離まで来た時。
T字路を右折するんだけど、 右折してヘッドライトに照らされた道に
さっきの白い足がまた歩いていて、 さっきと同様にゆっくり消えていった。
それを見たときにある事を思い出したんだ。

以前C子が家に遊びに来る時。
車で国道を走ってたら、不意に歩道から視線を感じて何気なく見ると。
ガードレールの下から足が二本出ていたらしい。
もちろん車だから直ぐに通り過ぎるんだけど…
また少し行くと、ガードレールの下から足が出ている。
また少し行くと、足が出ている。
そんな事があった話をC子から聞いていた。

「波長が合ったって言うか、気づいちゃったから付いてきちゃったんだよね」
C子がそう言っていたのを思い出した。

その瞬間とてつもない恐怖心が襲ってきたのを今でも覚えてる。
怖くて怖くて、早く家に入ろうと思い、
普段は玄関とは逆にある裏の駐車場に停めるんだけど、
今は少しでも玄関に近い距離の家の横の空き地に停めて直ぐに家に入ろうと思ったんだ。

空き地は、 家が手前だとするとその奥が空き地なので、 空き地に車を停め。
車から降り、玄関がある車の後方に歩こうと振り返った。
その時、車の後ろ。
トランクルームの角から黒い人が頭と上半身だけ出して覗き込むようにしてそこにいた。

後ろから強いライト当てるとシルエットみたいになるでしょう? まさにあんな感じ。
突然の事だったので、ビックリして一瞬瞬きをした。
しかし、その一瞬で黒い人はもう居なくなってたんだ。

その日は明るくなるまで部屋の電気つけて、気を紛らわす為にゲームしてたよ。
後日、C子にこの出来事の話をした。
以下、うる覚えだが僕とC子の会話。

C子「気づいてもらえたから、付いてきたんだろうね」
僕「今まで見たことも無いのに突然見えるもんなの?」
C子「ん〜実はちょっと心配してたんだよ」
僕「心配?」
C子「そう。霊感が有る人と一緒にいる事が多いと移る事があるんだって」
僕「じゃー毎回見ることになるの?!」
C子「少しの間かもしれないし、一生かもしれない…それはわかんない」

C子が言うには、 大まかに分けると黒い者と、白い者がいるらしい。

白い者は、ただそこに居るだけの存在や守護霊的な者だったり、害が無い存在らしい。
しかし、 黒い者は逆に、あんまり良くない者と言っていた。
じゃー僕が見た白い足と、黒い人はなんだったのか…
二種類の霊を見たのか、それとも黒い者に脅かされただけなのか…。

この出来事の後、 僕は少しの間不思議な体験や、怖い体験をいくつかしました。
その話はまた近いうちに、投稿させてください。

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