心霊体験談

2000年代初めの頃の体験です。

私はある鉄道会社で乗務員をしてました。
その仮眠室…事務所がある終端駅から車庫線へ入り、
車両工場がある途中に仮泊所がありました。
「かりはくじょ」と呼ぶのですが、車両工場で夜間に検査を終えた車両を工場のスタッフが運転してきた車両を引き継ぎ、
今日の一番電車はコレとして始発電車に乗務するための仮眠室やシャワー室を用意した施設です。
乗務員が普段出勤する事務所が入っている建物では手狭になったため作られたところが多いそうです。
ダイヤ改正や路線延長などで勤務する乗務員が増員になった。
総列車数が増加し工場勤務の者に駅まで車庫線を運転させると効率が悪いので、
近くに仮泊所を作り速やかに乗務員に引継ぎをして工場勤務に戻ってもらうなどが考えられます)

その仮眠室である乗務員が翌朝首を吊って死体で発見されたことがある、と会社内では有名でした。
その部屋は現役の乗務員が使うと体調を崩して翌朝の乗務が不可能になることが多発し、乗務はしない管理職の仮眠室として交換したものの、
そこで管理職が金縛りや体調不良を訴えることが相次いでました。

私はその部屋で宿泊することはなかったのですが、
前述したように管理職が金縛りにあうなんて毎回その仮眠室の話を聞いていました。
新任や転勤してきた管理職が古参乗務員から「出た?金縛りあった?」なんて毎晩話のタネになってましたね。
自分には関係ないとは思ってましたが、やってきました。
過労や人間関係で体調崩しかけたとき、その人はきました。
たぶん、その人が置かれた立場やストレスや人間関係を苦にして「勤務中に仮眠室で首を吊る」って行動にでたのでしょう。
自分も会社を恨むような思いがあったので「この会社へ恨みを晴らすにはどうしたらいいのか。そうだ、社員しかいないとこで自殺してみりゃいいんじゃね?」って考えてしまいました。

完全にチャンネルが合ってしまったんですね。
同じことを考えて実行した先輩とチャンネルが合ってしまったんでしょう。
ちなみに関東のある私鉄に勤めていた友人の先輩が
酷いパワハラや「ここで頑張れば管理職にしてやる」と甘い言葉に振り回された挙句ありえない言いがかりや難癖をつけられて、
何度もそんな口約束はした覚えがないし、したとしてもお前の成績や出勤態度では本社に推薦なんてできないと反故にされ続けたそうです
実際にはその方は出世したくて仕事に打ち込んでたそうです。家族を支えるため、だったと記憶してますが、うる覚えです)

もう会社に対して絶望しかなくなったある日
「俺を殺してくれ。ただし俺はただじゃ死なない。最期に会社に仕返ししてやる」と同僚に頼みこみ、
公休日に制服姿で踏み切りから予告した駅間の線路内に侵入、
事情を知っていて協力を申し出た同僚が運転する電車に敬礼姿で立ちふさがり見事に玉砕したとの話も聞いてしまっていたのも多大な影響だったと思います。

以後、仕事中がメインだったのですが、常に透明人間が隣にいるという感覚に苛まれました。
電車の乗務員室なんて自分一人しかいないはずなのに、
新人教育で教官が一緒いたころや、管理職の巡回で同席するように透明人間がずっと一緒についてくる。
それは最初は、その自殺した現場の近くだけで、乗務していてもある程度現場から離れた駅までいくと立ち止まるので振り切れましたが、
しだいに反対側の終端駅や仮泊所についてくるようになり、
挙句、自宅までついてくるようになりました。

最初はただついてくるだけだったのですが
それでも見ず知らずの人間につきまとわれるとか気持ち悪い)
さすがに夜勤明けで帰った自宅にもついてきてラップ音鳴らしたり
ポルターガイストよろしく棚や机の上のものをおとしやり「俺はここにいるぞアピール」をし、
仮眠時間でも物理的に言葉にはできないので
テレパシーのように脳内に直接「お前は俺がわかるんだろう。お前も俺と同じでこの会社に仕返ししたいんだろう」と語りかけてくるのです。
私はだからといって父は定年退職したのに、年の離れた妹はまだ中学生。
自殺するわけにはいきませんでした。
前述では自分のことしか考えられまんでしたけど、、今でも辛いことはありますが、自殺はいけない。
でも、病気や事故で逝った祖母や親友が迎えにくるまでは、父と母のためにも生きないとと考えています。

結局、1~2週間ほどろくに眠れない日々を過ごし、職場の事務所にある仮眠室で一晩中、
聞こえてはいけないはずの足音や声などで一睡もできなかったことにブチ切れて「アンタは私をどうしたいんだ!いい加減にしやがれ!私はアンタなんか助けてあげたいともアンタに協力したいとも思ってない!」と啖呵をきったら、いなくなりました。

母からは「ここんとこずっとあんたの会社の昔の制服着た人がついてたけど、いなくなった」って言われました。
母は霊でも守護霊のような良いものか、怨霊や動物霊のようなものかは区別がつくそうですが、
この時はまさか会社の先輩が憑いているので悪いものだとは認識できなかったようです。

母的には会社の先輩が指導霊としてついている!イケる!だったそうですが、
私的には会社の先輩が浮遊霊として憑いてきた。アカン、でした。

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