海辺の女の子

バイト先の先輩(女性)に聞いたお話しです。

先輩が学生の頃、友達数人で遊んだ後深夜に海までドライブしたそうです。
海に到着してしばらく遊んだ後、そのまま海辺に停めた車中で泊まる事になりました。
その車はバンで、フロントガラス以外の窓に付いているカーテンを全て閉めて就寝したそうです。

明け方まだ真っ暗で静かな中、後部座席に寝ていた友人の1人がふと目を覚まし、カーテンをめくって窓の外を見ると50メートル程先の海の方から何か小さいものがゆらゆらとやって来るのが見えたそうです。

その友人は先輩含め他の友人を起こして「何か居るんだけど」と皆でカーテンの隙間から海側の窓を覗いたそうです。
近づいて来るにつれて見えた「それ」は小さい女の子だったそうです。
おかっぱ頭で、赤い吊りスカートを履いた「トイレの花子さん」のような格好で、異様なのが 顔が真っ黒(穴が空いたようにぽっかり顔だけ黒い)なのと、 歩き方が、左右に大きく揺れてゆっくり振り子のように近づいて来る様子…だったそうです。

その姿は全員が目撃し、パニックになった先輩達は急いでエンジンをかけて帰ったそうです。
しかし、「もし窓側の友人が目を覚まさなかったら」「もしカーテンを開けなかったら」

と考えるとちょっとゾッとするお話しでした。

朗読: モリジの怪奇怪談ラジオ
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