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地下通路のトイレ

学校を卒業して7年経つ今でも私は毎年、気の合う学生時代の仲間5人で旅行をしている。
そんな毎年のイベントで一昨年思わぬトラブルが起きた。
今回、旅行の行き先は静岡。
皆の都合を考慮した結果ゴールデンウィークがいいということで3月くらいから楽しみにしてた。

月日は流れ当日、友人が車を出してくれるということで道中何事もなくお昼には目的地である静岡に到着。
一番の繁華街ということもあり食べ歩きをしたり流行りのコーヒーを飲んだりして街ぶらをしていた。
そんな飲み食いをしていたので案の定トイレに行きたくなった私は友人4人を先に歩かせ 「トイレを済ませたあと連絡するから先に歩いてて!」と告げトイレを探した。
トイレってだいたいデパートとかの地下にあるのを思い出し地下に通づる階段を探した。
すると開放感のある広めの降りる階段を発見、
そこは地下の連絡通路にもなっていて交通量の多い地上を避けデパートにも行けたり駅に行けたりと便利な通路だった。
「トイレないなー。降りたとこ間違ったのかなー」と思いながら少し小走りになっていた。
その通路は明るし綺麗、地上は多く人が行き交っていたのに人通りが妙に少ない、ただそれは後から思ったことであってその時はトイレのことしか頭になかった。
通路沿いにはエステや旅行代理店など比較的目的を持ったお客さんを相手にしているお店が数店入っていた。
そのお店を横目に通路を進む。 するとトイレを見つけた。
外見がとても綺麗で新しいトイレ。
恥ずかしながら少し潔癖な私は「綺麗なトイレだ!嬉しい」と安堵してなんの迷いもなく入った。これが間違いだった。

そのトイレは入って左手に個室が1つ右手に男子用便宜が2つ。
個室は扉が閉じていて男子便宜には誰も居なかった。
音楽も流れていないし人の気配もなかったため明るいトイレだが少し不気味さが出ていた。私はいの一番に男子便宜に駆け寄り用をたす。
用をたしている私の背面に個室があり、なにやら人の気配を感じた。
すると背後からギーーーと音を立て扉が開く音がした。
「えっ?」と振り向くと何者かが一気に駆け寄ってきた。
そいつはとなりの男子便宜に並んだ。 目は完全に血走っている。
中年で小太りそして坊主、へそが軽く出たピチピチの白いTシャツにリュックサック。
そいつは私の顔を見てそのあと私の陰部を見て顔を見てと繰り返し己の手は自分の陰部に。
そして自慰行為をしだした。私は唖然とし動けなかったし尿を止めることも逃げることもできなかった。
尿を出し切るまでそいつは隣にずっといた。
危害は加えることもなくただ自慰をするだけ。ハーハー声をあげて。
出し切った私は急いでトイレから出た。
トイレが見えなくなる瞬間、一度だけ振り向いた。
そいつは個室に入っていく姿が見えた。 全力で走った。
そこで入って来た入り口と違う地上にでた所でここが地下連絡通路ということを知る。

地上にでてすぐ友人に電話し合流。
「どしたー?お前の電話なに言ってるかよくわからなかったけど!」 顔の青ざめた私を心配した友人たちに肩を借りて事の顛末を話した
「バカなー」っと信じてくれない友人達に私は「自分の目で確かめろ」と強く言ってしまった。
行きたくはなかったが問題のトイレに迷いながらも案内した。 私は遠くで見ている。
またあいつが出て来ると思うと、とても近寄れない。
友人が意を決してトイレに入った。 すぐ友人が悲鳴をあげて慌てて飛び出してきた。
私達は全力で逃げた。 もうあのトイレにはいかない。

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