海辺の某ファーストフード店の怪談 その1

私が学生の頃、もうかれこれ20年位前の話です。
私の実家は湘南地方のF市にあり、当時私はF駅前のファーストフードMで深夜清掃のバイトをしていました。私には霊感は無く、すべてこのバイト先で聞いた話になります。

F市には夏の時期に売り上げ日本一となるファーストフードMがあります。
私がバイトに慣れてきた頃、件の店舗が改装工事の為に一時閉鎖となり、社員さんたちが近隣の店舗に一時移動になりました。
F駅前店には、20代後半のAマネージャーが来ました。
彼は気さくな性格で、すぐにスタッフとも打ち解けました。

掃除セクションの私にも話しかけてくれて、すぐに仲良くなりました。
そんな彼はいわゆる霊感がかなり強いらしく様々な霊体験をしている様で、よく閉店後の店内で体験談を話してくれました。

彼の勤務する海辺のMは昔から出る出ると噂があり、深夜清掃のバイトがまとめて辞める事件があった様です。
1階を掃除していると2階客席から足音が聞こえ、見に行くと誰もいない。
すると1階厨房の炭酸のサーバーが弾けて泡まみれになる等、怪現象がよく起きたそうです。
明け方にパンの納品に来た兄さんが駐車場で深夜バイトに
何だよ、女連れ込んでんのか!やるじゃん!」
と声をかけてきたそうで、バイトは
「はい?何言ってんです?俺、彼女とかいないですよ」と返す。

するとトラックの運転手「へー、じゃああの制服の女の子は誰よ?」とニヤニヤ。
バイト君が見上げると、2階の窓から制服の女の子がこちらを見下ろしていた。
彼は青くなり、マネージャーに電話をかけて助けを求め、その後バイトを辞めたそうです。
その話を聞いた同僚たちがまとめて退職したそうで、
その後の人員確保に苦労したそうです。

…と、ここまではオードブル。メインディッシュは次回…

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