帰り道にだけ

自分が小学生くらいの話。
今は、もう家族で買い物とか行かないのだが、私が小学生くらいの時にはよく父、母、私、兄の4人で車で買い物に行ってた。
近所のスーパーではなく、少し離れた場所にある大きめの義務スーパーみたいな所。

1時間くらいかけてたかな?
両親が共働きだったからか、4人での外出が嬉しかった印象。
まぁ、行きの道は何もなかった。と思う。

自分が怖かったのは買い物を終えた帰り道。
行きと同じ道で戻っていたはずなんだが、時間が遅くなっていた+埼玉の田舎道ってのがあって何か不気味な感じだった。
カーブがあって、そこに大きめの林みたいな所がある場所。
そこを車が通過した時、助手席の母とその後ろに座ってた兄が、
「ん?」とか「え?」とか言ってた。

その後すぐに母が運転していた父に
「ねぇ…あそこのさ、林の所に立ってた白い人見た…?」って。
そう言われた瞬間、小学生だった自分はサッと後ろを見たわけ。

遠かったけど、なんか白い布みたいなのが風になびいているのが分かった。
アレかなぁ…。て思ってたら、オカルトとかそういうのを信じてない父が運転しながら
「あぁ、見たよ。女だと思う。手横に伸ばしてたよ。多分。」て。
見た話はこれで終わり。

その後、追っかけてきたとかはなかった。
自分と兄がでかくなってからは、父と母が2人で買い物してたんだけど、それからもそこの道を通ると父と母には見えたらしい。
行きは無いけど帰り道にだけ出てくる白い布みたいな物体。

この話を思い出したきっかけは正月に帰省した時、父が心霊写真を撮ったって話から。
見えたことあるっけ?みたいな話になった時に父が唯一あげたもの。
それがこの白い布みたいな物体の話。
自分が気持ち悪いなって思うのは、父だけがはっきりと「白い服の女だ」と断言していること。
母も一緒に見てるけど女とまでは判断できてないのに。
しかも林は帰り道に助手席側。
運転手席の父は見にくいはず。
書いていて気づいたから、今度帰省した時に父に聞いてみようと思う。
もしかして、あの白い布みたいな物体って行きの道にもいるのって。

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