解体屋をしていた先輩の話。
解体屋の仕事をしている先輩いわく、
心霊スポットとして有名な空き家を取り壊すこともあり、
県内の有名心霊スポットだった○○の家。という、
昔から、
そんな先輩が仕事で訪れた古民家での出来事。
数年前に、ご主人が亡くなり、奥さんは施設に入り、
そこで、不用品をゴミとして処分するそうなのだが、
旧日本軍のサーベル。
手入れをされていないためかサビサビで刃こぼれの酷いサーベルだ
サーベルを部屋に飾り、ことあるごとに人に、
そんな先輩がおかしくなったのはこの頃からである。
ガタイのよかった先輩はみるみる痩せていき、顔色も良くない。
今だから笑い話にできるがあの頃、
サーベルを持ち帰り2ヶ月。
すっかりやつれた先輩は会社を休みがちになっていた。
心配し家に見舞いに行くと、
ブツブツ…ブツブツ…
目の焦点は合わず独り言を言う先輩。
口からはよだれが垂れているが本人は気づいていない。
「黒豚…白豚も食った。白豚はうまい」
ブツブツ訳の分からない事をつぶやく先輩。
「見ろー、うまそうやろー。もう少し…もう少し…」
先輩は一人暮らしでフレンチブルドッグを飼っていたのだが、
その当時の先輩が言うととても冗談には聞こえなかった。
これはいよいよヤバいと感じ、
原因は火を見るより明らかで、あの旧日本軍のサーベルにあった。
霊媒師いわく取り憑かれたのではなく、
お祓いをし、サーベルを然るべき方法で処分してもらい、
あとから知った事だが、黒豚=黒人。白豚=白人。
戦時中、
お祓いを済ませすっかり元気になった先輩はその当時のことをあま
そして、あいも変わらず、
ある意味、人怖な話。