某有名動画投稿サイトの無名配信者である僕と先輩は心霊スポット
夏休み限定で、遊び感覚で始めて、
廃墟探索に、夜の学校 2週間で6つの動画をあげた 回覧11件、グッド2件、バット1件。
そのうちグッドは僕と先輩、回覧数11件中10件は2人のもの。
そんな最下層の2人だけど時代の波に乗れているようで楽しかった。
そんなこんなで7つ目の動画撮影。この日は県内で最も有名な、通称『白い家』
噂とは違い、入り口や窓は完全に塞がれ中には入れなかった。
仕方なく家の外周を周るだけという、
編集の技術もなく、ほぼ撮って出しの動画をアップする。
すると思わぬことになる。
コメント1件 初コメントに歓喜する2人
コメント ってか声入ってね? そのコメントが連鎖反応をうみ再生回数は一気に900件を越え、
入っていた謎の声というのも、猫の鳴き声とも、
特に先輩の興奮は異様なほどだった。
それから夏休みを利用した毎日アップを始める。
しかし、僕らは絵に書いたような1発屋に終わる。
しかも、小さな小さな1発だ。
夏休みも終盤に差し掛かり、もうすぐ月をまたごうとしていた。
チャンネルの存続について真剣に話し合った。
僕らにとっては真剣であり、本気の話し合いだった。
もう1度、最後に動画をアップしたい。そう熱望する先輩の熱に押され、
県内最強の心霊スポットにして最も有名な自殺の名所で撮影は行わ
今日は先輩の意気込みが違う。
様々な仕掛けを用意し、予めセットをしてから撮影を開始する。
今にして思えば大昔の子供向けの肝試しみたいな仕掛け、
「これ映ってない?」 「いや、映ってないです」 そんなやり取りをしたような気がする。
「うーん…オチが弱いんだよな」 と腑に落ちない表情を浮かべ、
もうちょっとだけ続けようと言い歩きだす先輩。
もう帰りたいという言葉を飲み込んで僕は先輩に付き合った。
しばらく歩き、崖のほうまで向かう すると先輩は突然こちらを振り向き 「今から自殺しまーす」 といい、背中から落下する先輩 冷静でいられたのはカメラ越しに見ていたからか?
思ってるより、対空時間がながく パーーーーーンッ と鈍く大袈裟に響くあの音を。
その何十倍も大きな、大量に水分を含んだ物が破裂する、
前述にもあるとおり、