私は急性期病院で働く看護師です。
個人的には霊感はないと思っていますし、幽霊物は基本信じていません。
そんな私が体験した話を投稿させていただきます。
これは夜勤中の話です。
私が仮眠に入る前にふと心電図モニターを見ると気になる波形の人が居ました。
その日の受け持ちは先輩だったので、先輩へ「何か嫌な波形してますね」と。
そのあとに、その患者から痛み止めが欲しいとの言伝を聞いていたので、それを先輩へ伝えて仮眠へ入りました。
私はいつも仮眠室のカギを閉めて、ベッド周りのカーテンをしっかり閉めて寝ます。
いつも通り目覚ましをセットし、眠りに入りました。
しばらくすると、ドアを開ける音と気配がしました。
鍵を閉めているはずなのにと思い一応確認しにいきました。
やはり鍵は閉まっていました。
時間を確認するとまだ全然休憩時間が残っていたので、再度眠りに入りました。
おそらく数分もしない間にまたドアを開けたり閉めたりを数回繰り返されました。
私はもう鍵を閉めてるからこれは夢だと思い、確認はしませんでした。
すると、どんどんドアを開閉する回数が増え、スパンが短くなってきました。
そのたびに覚醒するので嫌な夢だなーと思っていました。
それでも放置していると、そのうち室内に何者かが入ってくるようになりました。
黒い人のイメージがカーテン越しに伝わってきます。
引きずる音、スリッパのようなものを履いている音です。
最初はドアの前、次第に接近してきてついにはカーテンの周りをうろうろするようになりました。
さすがにうっとうしく感じましたが、仮眠の方が大事なので無理やり寝る努力をしました。
夢か現実かあいまいな感じです。
しっかり覚醒して時計を見ているときはそんな気配は全くしません。
なんとか眠ることはできましたが、最悪なアラームで目を覚ましました。
仮眠室を出てすぐにこの話をしてやろうと思い、足早に仮眠室を出ました。
スタッフステーションに入ると1人の先輩が座っていたのでその話をしようとした矢先「さっきの人亡くなったよ」と。
その人は私が仮眠前にかかわり、心電図が気になる、痛み止めが欲しいと言っていた人でした。
私が仮眠に入ってすぐに容態が急変したそうです。
そのきっかけは痛み止めを飲むためにベッドの背もたれを起こしたことだったとのことでした。
その後医療対応など行われましたが、そのままお亡くなりになったとのことでした。
私は一応確認しておこうと思い、最初にドアを開けられた時間を無くなった時間かどうか確認すると、恐らくそれほどの時間だったとのことです。
私は心霊現象など全然信じていなかったので、何とか心霊を否定しようと色々質問しました。
「急変だったので何回もドアを開けたり閉めたりしました? その音のせいで変な夢見てしまいました」
すると先輩は「ドアは常に開けっ放しだったよ」と。
急に全身に鳥肌が立つのを感じました。
その患者さんは何度か担当したこともあり、仮眠前も軽くお話をしていました。
個人的にはそんなに親しいとは思っていなかったのですが、その方の中ではもしかしたら、私に知ってほしかったのかもしれません。