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謎の訪問者

これは、私が高校2年生の、5月14日に実際に体験した話です。

私には2つ年の離れた弟がいます。
当時、両親は弟の練習試合や大会について行き、土日休みは丸1日、私一人で家に居ることがほとんどでした。
その日もそうで、家には私一人きり。
時間を持て余していた私は家に友人を呼び、私の部屋で二人でゲームをしていました。

お昼を少し過ぎた頃だったと思います。
重い、すりガラス製の玄関の引き戸を、ガラガラ、ガラガラと開け閉めする音が聞こえました。
私は 『確かに鍵を閉めていたはずだから、お客さんではないな。きっと両親のどちらかが忘れ物をして取りに来たのだ』と思いました。
友人とも 「誰か帰って来たのかな」 と、特に気にせず話していました。
ただ一つ不思議だったのは、玄関を開け閉めする音が聞こえたっきり、廊下を歩く音がまったくしなかったことです。
ですが、ゲームの途中だったのであまり気にせず、友人とゲームを楽しんでいました。

それから5分か10分経った頃だと思います。
また玄関の引き戸をガラガラ、ガラガラと開け閉めする音が聞こえました。
今度ばかりは流石に気になり、 「お腹空いたしなにか食べ物持ってくるね。ついでに玄関の鍵も見てくる」と友人に断りを入れ、部屋を出ました。
台所に行くついでに玄関の戸締りを確認しましたが、確かに鍵がかかっています。
私の家では猫を飼っていて、玄関の鍵を開けておくと自分で引き戸を開けて出て行ってしまいます。
ですから、猫が出て行かないように、常に内側から鍵をかけています。

不思議に思いながらも台所へ行き、冷蔵庫の中を確かめ、母に冷蔵庫の中に入っているピザを友人と食べてもいいかと電話をしました。
許可を貰い、ついでにさっきのことを尋ねたのです。

「ねぇお母さん、さっきお母さんかお父さん家に帰って来た?」
「えー?帰ってないよ?というか家から試合会場まで2時間以上もかかるのに帰れるわけないじゃん。なんで?」
と母は言うのです。

私は母にさっきのことを簡単に話し、鍵も内側からかけたままだったと説明しました。
母はあまり気にした様子もなく、帰るの夜になっちゃうかもと話し電話を切りました。
電話を終え、作ったピザを手に友人の居る自室へ戻りました。
母との電話内容を友人に話し、不思議だねと話していました。
友人も 「確かに玄関を開け閉めする音が2度聞こえた。足音はしなかった」と言います。

私の家は築40年は経とうかという古い家で、廊下を歩こうものなら猫ですら床が軋みます。
ですから、もし人が来て家に上がったなら、必ず足音がするはずです。
それに、鍵は確かに内側からかかったままなので、鍵を持つ家族以外の誰かが家に入れるはずがありません。
少しゾッとしましたが、その後は何事もなく夕方を迎え、友人も家に帰り、夜には家族も帰ってきました。
母が私が電話で話したことを父に話していたようで、夕食の場で詳しく家族に話をしました。

ここからが後日談と言いますか、後から知った話ですが、私が不思議な体験をした日、5月14日の翌日5月15日は、私の父方の祖父の21回忌なのだそうです。
父曰く、「子供が大好きな人だったし、忘れないでくれぇって、会いに来たんじゃないか」だそうです。
あぁ確かにと私は思いました。

なぜなら、私達三人姉弟がまだ幼い頃、私達はそれぞれ違う年、違う日、まだ下の姉弟が産まれていない時に、ある部屋のある一角を指差し 「おじいちゃんがいる」と言ったと、以前両親から聞いたからです。
本当のところは分かりませんが、もし祖父だったら少し怖い反面、嬉しいなとも思います。

しかし、それが祖父ではない全くの別人だったら……と思うと、家に居るのが怖くなります。

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