這いずる

これは知り合いの霊感持ちの主婦Aから聞いたお話

ある日の晩、Aは普通に布団に寝ていました。
隣には旦那さんがもう寝息をたてていたそうです。
やがてAもうとうとし始め、眠りにつきました。

何時なのかはわかりませんが、突然目が覚めたA、
体は金縛りにあっていて、辛うじて目だけが動かせる状態だったそうです。

回りを見渡すと、閉めたはずのドアが開いていました。
するとドアの向こうの廊下から微かな音がするのに気づいたそうです。

ズッ、ズズッ、ズッ、ズズッ

何かを引こずるようなその音が、段々とこちらに近づいてきているのだと思ったそうですが、体は金縛りにあったまま動けません。
唯一動かせる目でドアをじっと見つめていました。

ズッ、ズズッ、ズッ、ズズッ、ズッ、ズズッ

少しずつその音が大きくなってきて、
こちらに近づいてきているのだと思いました。

始め目に入ってきたのは、細い指、それが一旦後ろに下がってまた前へ、
そうやって少しずつそれの全体が見えてきました、。

這いずりながらこちらへ少しずつ近づいて来るそれは、長い髪で顔は覆われ、もとは白い着物のようなもの だったと思われるボロボロの少し黄ばんだ着物を着ていたそうです。
這いずりながらAの足元まで来ると布団の上に上がってきたそうです。

段々と顔が近づいてきて、長い髪の間から見える目は見開かれAをみていたそうです。
そこで、Aの記憶はなくなり気がつくと朝になっていました。

朝起きて寝室のドアを見ましたがしまっていました。
夢だったのかと思いましたが、自分が気を失う寸前、
それの顔は、見覚えがあるような人と感じたのと、お墓と言ったような気がしたそうです。

そこで、Aの母親に電話で何かお墓でわかることはないかと聞いてみたそうです。
母の話では、そういえば最近自分の親族のお墓でお墓参りをしていないお墓があると、 Aからいえばおばさんにに当たる人だそうで、母親は霊感が強いAのところに来たのではないかということでした。

そのあとはそういったことはなくなったそうです。

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