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深夜の河原にて

これは私が実際に体験した話です。

私が小学生だった頃、両親はよく車であちこちに連れて行ってくれていました。
その夏休みのとある日も父と母と私と弟の家族4人は
車にテントを積み込み自宅を出発。

ドライブの末、テントを張れそうな河原を見つけキャンプをしました。
子どもだった私は場所を覚えていないのですが、
たぶん県内の川だったと思います。
川で遊び、テントを張り、バーベキューで夕食、
私達は楽しい一時を過ごしました。

その夜の事です。
眠りについてからどれくらいが経ったのでしょうか、
私は深夜に目が覚めてしまいました。
テントの中は明かりがなく真っ暗。
夢うつつの中で私は音を聞きました。
カチッ カチッ カチッ
それは石と石がぶつかりあうような音でした。
もっと言えば石を積み上げているような音。
カチッ カチッ カチッ
私は賽の河原を思い浮かべ怖くなりました。
でも寝ぼけていたのもあり、気付けばまた眠りに落ちていました。

翌朝、私はすぐに家族にこの話をしました。
「夢かもしれないけれど夜中にカチカチって石の音を聞いた」と。
すると母と弟が驚いたように
「聞いた!」「音やっぱりしてたんだ!」と大騒ぎ。
夢じゃなかったのです。
私達がキャンプをした河原には私達以外誰もキャンプはしていませんでした。
深夜の河原、私達のテントの近くで
石を鳴らしていたのは何だったのでしょうか?

さて、怪談で終わらせたい方はここで読むのを止めて下さい。
以下、事の顛末です。
勘の良い方は「あれ?」と思った事でしょう。
音を聞いたのは母と私と弟。
キャンプに来ているのは父と母と私と弟。
父は音を聞かなかったのでしょうか?
私達が謎の音を聞いたと騒然としていると、父はばつが悪そうに言いました。
「その音、わし」
母と私と弟はぽかーん。
夜中にお腹の調子が悪くなりトイレの大をしたくなった父。
近くに公衆トイレはないし、
だからとこんな深夜に家族を残して車でトイレを探しに行くのも不安。
で、河原で済ましたのだそうです。
そして大をそのままにしておくのは忍びなく、
とりあえず石で隠そうとしたのだとか。
そう、あの石の音は父が自分の大便を石を積んで隠していた音だったのです。
未だにこの話は家族内で語り継がれている、我が家鉄板の怪談です。

これが本当に本当の実話なのが怖いです。
皆さん、河原で積まれた石を見つけたら
不用意に触らない方が良いかもしれません。

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