片想い

また、死んでしまった。
自分の好きになった人を亡くすのはこれで何度目だろうか。

確かに相手にされていなかった。
どれ程話しかけても無視され続けた。
それでも僕は心の底から一緒にいたいと願っていた。

気がつくと、雨が降っていた。
心の中にぽっかりと穴の空いた気持ちで近くの水たまりを覗き込むと、
僕の心を映したような灰色の泣き空だけが広がっていた。

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