お風呂

怖い話ではないかもしれませんが、あの時はとても怖かったのを覚えています。

私が小学生の頃、友達の家に泊まりに行きました。

友達の家は新居で、しかもお風呂場の脱衣所の電気は人が通ると点灯し、いなくなると消える仕組みでした。

でも自分で設定もでき、付けっ放しにすることも可能でした。

浴槽は、そのような自動の仕組みはありませんでした。

私と友達は一緒にお風呂に入りました。

私たちは脱衣所の電気を付けっ放しに設定して入りました。

そして他愛もない話をしながら湯船に浸かっていました。

友達は脱衣所のドアに背を向けていて、私は逆向きに座っていたので脱衣所をドアのくもりガラス越しに見ていました。

そのときいきなりお風呂場の脱衣所の電気が消えました。

友達と私は驚いて、一度脱衣所にでると、普段は自動でつくはずなのに付きませんでした。

なので手動で、改めて付けっ放しに設定しました。

脱衣所と廊下の扉は閉めていました。

誰かが入ってきて電気を消せば、人影が見えるはず。

そのときはそんな事を考えましたが気にせずに2人で話を続けていました。

数分経った頃、また脱衣所の電気が消えました。

「あれ?」と思い立ち上がった瞬間、浴槽の電気が消えたのです。

浴槽の電気は、外側から誰かが押さなきゃ消えないはずです。

真っ暗になった浴槽で私たちはパニックになり抱き合って震えていました。

私は友達の家族か誰かがふざけて、入ってきて消した、もしくは停電か、と思いました。

でも停電なら浴槽の温め機能も停止するので、違います。

それなら家族?と思いすぐさま風呂から2人で逃げ出しました。

そしてお風呂場の向かいの部屋にいる友達の祖父母に聞きました。

すると、誰もお風呂場には入って行ってないし、浴槽の電気は誰かが押さなくてはつけたり消したりはできない、と言われてゾッとしました。

誰が消したのでしょう。

そして2人でもう一度、風呂場に戻りました。

風呂場は消えていた電気は全て点灯していました。

ですが、最初におっしゃった通り、誰かがいる時にしか点灯しないはずです。

なぜ、電気はついていたのでしょうか。

朗読: ジャックの怖い話部屋

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