外国人が語る:チェンマイで体験した金縛り

まず、言っておく。
拙者は東南アジア出身の外国人で、日本語はうまく表現できないところがあるかも、ご了承ください。

拙者は子供頃、学校内にある教師用の賃貸住宅に12歳まで育った。
ベッドの上で足が引っ張られた事や、視界の隅で人のようなものを見たという体験も数多くあるが、ただ夢で無意識の反応や幻覚などと思った。

今の実家に引越しをしてから、そういう体験はピタッと止まった。

あれから27歳まで一度も金縛りなど体験せず、
自分は怖いものとは無縁だと思っていた。

チェンマイで大学院に進学、
アパートもいわく付きなんかではないし、3年目までも普通だった。

ところが、大学には小さな湖のような貯水池があって、放課後はよくそこで過ごしていた。たまにおかしい光も見かけた。
釣り人かなと思った。

だが、おかしかったのは、水面の上にあるので、水面に反射しなかった。
それは毎回ではなく、たまたま見かけたものだった。

タイでは、抜け首のような人間形の妖怪が存在する。
というか、東南アジアは同じものだと最近知ってきた。

タイではクラスゥー、マレーシアはペナンガラン、カンボジアはアップというお化けで、昼間は普通の人間、夜になったら首と内臓だけ飛んで、腐ったものを食べる妖怪。

抜け首みたいだが、内臓も付いて、発光する内臓は特徴だ。
貯水池で見たのは、たぶんそういう妖怪の光じゃないかと、今でも考えている。

本題の話に戻る。
チェンマイのアパートの三年目、
普通の大学院生の生活していた。

ある日、大学の中にある小さな田んぼで昼寝をした。
帰ったその夜、いつもの横向けと違い、不思議に仰向け寝た。

眠りにくい自分はほとんど横になって30分転んでから眠る癖なのに、昼寝のときのように仮眠がとれた。
そして夢というか、まだ眠っていないと自覚していたのに、創造もしていなかったのに、頭の中にイメージが浮かんでた。

そのイメージは、あの首と内臓だけの妖怪が私の額の上に浮かんでいる、というものだった。
内臓が額に近づいてくるが、怖くて目蓋を上げてみた。
何もなかった。

窓も閉まったままで、そういう妖怪は魂ではないから、本体(首と内臓)が部屋の中に入れないのでふと安心した。

眠ってないのに夢なのか、と思って、再び寝ようとした。
またあの首と内臓が頭の中浮かんできた。
どうせ夢だけだろうと思って、明日も朝早いゼミあるし、無視しようと考えた。

しかし、額があの内臓に触られた瞬間、金縛りになった。
人生初の金縛りで、パニック状態になった。
足も腕も首も動けず、目はたぶん開けるけれど、あの幽霊見たらまた恐怖に合うので確かめなかった。

ただし、不思議なのは、イメージが続いていなかった。
あの妖怪はその間何をしていたのが、今でも全然わからなかった。
ただ体が動けなく、恐怖でパニック状態だけ覚えていた。

何もできないまま永遠のように続いた。
40秒かどうかわからないか、目開けて変なもの見ないような方法を思いついた。

足や腕などまだ動けなかったが、背中や肩などは動けそうだったので、目を開けると同時に左に横向けにした。
左は隣の部屋との壁だが、見たのは壁ではなく、あの妖怪でもなかった。

黒いもやもやみたいなものだった。
そのまま見つめていたら、そのもやもやがだんだん小さくなって、4秒後には完全に消えた。
その夜は仰向けを辞めて、変なイメージが頭の中に浮かんだらすぐ起きた。

その日は寝不足のままで登校した。

でもあまりの恐怖で4日間ほとんど眠れなかった。

そのあと拙者はどうするのかという話に入る。
タイではお祓いというより、仏教の解決方法で、お坊さんに食糧を布施し、あの世にいるものに食べ物を届ける方法が好まれる。

つまり、お坊さんを通して食事を供えること。
敵というより仲良しになろうという方法。

まあ、日本で言うと供養みたいな方法で、
何となくあれ以来あの奇妙なイメージが現れない。
他の金縛りに悩まされるときでもあんなイメージが出てこない。

まあ、それは霊の強さというか、
4D映画と2Dアニメーションの差みたいだな。

二つの疑問が残る。
あれはあの妖怪なのか、そうならば、なぜ幽霊のように部屋にも入り、金縛りもできるのだろう。

最近自分で日本のろくろ首について研究した結果は、たぶん、その妖怪も本当に国を抜けたのではなく、生霊の姿の一つ、または両方(本体で首を抜けることと生霊として魂だけ体から抜くことが)できる。

そして、なぜ私に悩ませた。
過去にあの貯水池で目撃したことも多かったが、
何も起こらず過ごしたのに、なぜあの日だけ。
その昼寝で誘ってしまったのか。
今でも分からず終い。


後日談:あれ以来、何回も金縛りにあったが、毎回も金縛りになる前に嫌な予感、何影配を感じる六感を持つようになった。

日本で家族と卒業旅行で新宿周辺にある旅館に泊まった夜も、仰向け寝ていたが、辺投げ配を感じて、霊が拙者に入ろうとする瞬間、横向けに代わってみた。

そして、手が何かを殴った気がした。
あれは、霊なんでしょうか?

そのあと、あの霊はまだあきらめず、入ろうとした。
だが今度は、拙者が「まあいいや、入ってこい!」みたいなこと念じた。

何回も体験したきっかげで、金縛りの恐怖も感じせず、4D映画のような仕業じゃないと効かないから、その幽霊もどうやら自分の行動は無駄だと思ったらしく、金縛りは1~2秒で解けた。

やはり、金縛りなら4D映画のようなものが本当に怖いな。
目を開けずにイメージをテレパシーで放送するような霊の仕業って、他に体験したことがある方、いらっしゃいますか?

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