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修学旅行

これは高校の修学旅行での話です。

内容は3泊4日で沖縄に行くというものでした。
修学旅行はその名の通り学びを大切にする旅行なので、
私たちは班行動として戦争に関する記念館や防空壕などを巡ったり、
沖縄で起きた戦争について学びました。
昔のことなので記憶が曖昧なのですが、 沖縄に着いて3日目、
某記念館に行ったのですが戦争でお亡くなりになられた方の遺影や
戦争のおぞましさを物語る写真などが飾られていたのは今でも覚えています。

その日の夜のことです。
宿泊最終日ということもあり皆気分が高揚しており、
友人の部屋に集まって楽しく談笑していました。
夜も更けてきた頃、ふとした時に友人が「怖い話大会しよーぜ」と言い出し、
一人一人知っている怪談や体験談などを語り出しました。
6人部屋と大きな部屋に泊まっていた私達は、
語り手を1人一番奥のベッドに座らせ、その他の聞き手は玄関口を背にして
向かいのベッドに腰掛け順番に怪談を披露していきました。
この時語り手の1人だけが玄関口の方を見ている形です。

1人、2人と順番に席を交代しながら話していき、
みんな静かに話を聞いていました。
しかし、3人目の話の途中 語り手の友人が突然
「ワァーーー!!」
大きな声で悲鳴をあげ、部屋中パニックになりました。
すぐに電気を点け、その友人を見たところ顔を突っ伏し震えていました。
皆でその友人をどうにか落ち着かせ、
次の日も朝が早いという事でその日はお開きとなり各々就寝することにしました。

次の日の最終日の朝食でその友人を見つけ駆け寄ると、
未だ顔色が悪く元気がありません。
その友人は日頃から底抜けに明るい性格なので心配になり、
昨晩の話を聞いてみました。
すると友人が、
「昨日はごめん。皆んなが怖がると思ってその時に言わなかったけど、
皆んなが背中向けてた玄関口で変なの見ちゃって」
友人の話によると、その時語り手であった友人が見ていた玄関口の方に
見知らぬ若い女性が立っていたとの事でした。
私は、
「部屋が薄暗かったからきっと見間違いだよ。あんまり気にするなよ」
と声をかけ部屋に戻りました。

帰りの飛行機の中、皆疲れていて寝ていたのですが私は寝付けず
その日のことを考えていました。
3日目に行った場所、若い女性……。
ここからは私の推測になってしまうのですが、 3日目に行った某記念館、
そこには建物の前に当時のまま残された防空壕があり、
ガイドの方が
「ここは、当時戦争で怪我をした兵士を治療するために使われていた防空壕です。
若い従軍看護師が大勢ここに隠れて兵士の治療をしていました。
ですが、敵に見つかり火炎放射器で焼き殺されてしまった場所なんです」
と言っていました。
3日目の記念館前の防空壕、その日の晩の友人が見た若い女性。
戦争で亡くなられた無念なのか、私たちの前に現れたその女性が何を伝えたかったのかはわかりません。

都合のいい想像のようにも思えますが、
私にはこの2つが関係ないようには思えないのです。
当時のことを思い出すと今でもゾッとします。
これが私が人生で唯一体験した心霊体験です。

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