これは、友達の友達に本当に起こっている話です。
証拠も確認しています。
友達の友達、という表現は分かりづらいので、その人の名前をAさんとし、私の友達をBさんとして話します。
ある日、BさんはAさんに電話をかけました。
最初は普通の会話を楽しんでいたのですが、
突然Aさんの声のトーンが変わり、
「なんでアイツと話してるんだよ。アイツを殺してやる」
とよく分からないことを言いだしたので、Bさんは少し怖くしまい、
「とりあえず電話を切るね」
といって、電話を切りました。
まもなくするとBさんからまた電話がかかってきて、
Bさんはいつもの声で、
「さっきはごめんね。いきなり電話切ったりして」
と言いました。
Aさんが不思議に思って、 Aさんはいわゆる多重人格で人格を2つ持っており、それらの人格同士がお互いの存在を確認していましたが、その関係は最悪で、主人格をもうひとつの人格が殺そうとしているという状態でした。
Aさんが何かに乗っ取られている、と考えることも出来ますが、本人の話では多重人格だと聞いたので、多重人格と呼ぶことにします。
Aさんが主人格の時は普通のなんら変わりもない生活を送っているのですが、もうひとつの人格に変わると、
「アイツを殺してやる」
と言って、包丁で自分の身体を傷つけるそうです。
Aさんはそれが原因で精神病院にも通っていて、治療を続けていました。
しかし、ある日のことです。
Aさんの彼氏がAさんの家に来ると、Aさんは包丁を持って自分の心臓を刺そうとしているところでした。
彼氏に気づいたAさんは、
「何であんな奴と付き合うの。あいつなんか、不幸になればいいのに。死ねばいいのに」
と言って彼氏を払おうとしたのですが、彼氏がAさんに向かって
「まて、お前がAを殺したら、お前も死ぬんだぞ。それくらいも分からないのか」
と言うと、Aさんはパッと手を止め、
「あ、そうだった」
と我に返った顔で包丁を下ろしたそうです。
あれからAさんは普通になり、今ではもうひとつの人格に殺されかけることはなくなったそうです。