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幽霊が寄ってくる

これは私が小学生の時の話です。
ある日小学校卒業が近くなっている頃に、一度休みの日に同級生全員集まって遊ばないか、という話になり日曜日に学校に集合することになりました。

地元が山奥の田舎だった私の同級生はたったの9人。
それでも休みの日に全員集合するという事は六年間の生活の中で一度もなく、
わくわくしながら学校に向かった事をおぼえています。
近所に住んでいたA子と共に学校に着いた時、私たちよりも先にいたのは3人だけでした。
春が近いとはいえまだ寒い季節、その日たまたま学校に来ていた先生に体育館を開けてもらい、中で暖をとりながら残りの4人を待つことに。

はじめは中学校に進学したら、といった話をしていたいましたが、
平日は毎日顔を合わせている5人です。
次第に話題はなくなり、誰が言い出したのか怖い話をしようという事になりました。
体育館に丸を描くように5人座り、時計まわりに順番に話していくことに。
始まりはA子から、トリはその当時から良く怖い話を読んでいた私がすることに。
A子が語った話はよくある学校の怪談で、続く3人もどこかで聞いた事のあるような話で、私はすっかり冷めてしまいましたが、
怖い話とは余り縁がない4人は、怖い、怖いと楽しんでいる様子でした。
次は私の番、どうせなら皆をもっと怖がらせてやろうと、
私は今まで自分が読んできた話をこの小学校で起こった話に変えて、語ってやろうと思ったのです。
今思えば、私が話した物も陳腐なものだったと思います。
只、それでも今自分たちがいる学校の話という事か、皆大きな声を上げて怖がっていました。

気分がよくなった私はもう一つ話を加えました。
怖い話をしていると幽霊が寄ってくる、だから今私達の周りには幽霊がいて、
顔を覗きこんでいるんだよ、と。
またも皆は大いに怖がり、私も大満足。
そんな中でA子がもう止めようよ、と大きな声をあげた瞬間でした。
体育館の電気が一斉に消えたのです。
さっきまで上がっていた、周りの声は鳴りやみ、私も驚きで声をあげる事ができませんでした。
誰かの、停電だ。先生にブレーカーを入れてもらおう。
という言葉で私達は全員で体育館を出て、職員室へ向かうことに。
私は体育館とは違い明かりの灯っている職員室にひどく安堵しました。
事の次第を伝えると、先生はそんな事はあり得ないと一蹴、
職員室と体育館のブレーカーは繋がっているため、職員室の電気が付いているのに体育館だけ電気が消える事は無い、と。
私たちは幽霊の仕業だと騒ぎ、A子などは涙を流していました。
あまりの私達の様子に、先生は一度皆で体育館に行こうと仰いました。
正直な所、もう体育館に近づきたくはなかったのですが、
大人の傍を離れたく無かった私達はしぶしぶ先生と共に再度体育館へ。

体育館はまだ真っ暗なままで、先生は驚いた様子で手探りで電気のスイッチを探し、
何度もカチカチと操作していましたが、明かりが戻る事はありません。
真っ暗な体育館に響くカチ、カチ、の音は酷く不気味で、
不安からか暗闇の中から誰かが見つめている様にも思えました。
先生も諦めたのか、職員室に帰ろう、と体育館を後にしようとした瞬間、
ドーン!と天井から何かが落ちてくるような音がしたかと思うと、体育館の明かりが一斉に付きました。
音のしたほうに目を向けても何かある様子も無く、
恐怖に駆られた私達は先生含め一斉に職員室に。

その後は何かあるわけでもなく、次第に平常心を取り戻していった私達は、一連の事を不思議に思いながらも、
残りの4人が来たこともあり、学校を後にしました。

今をもって霊感もなく、幽霊も見たことはありませんが、
これだけは信じています。
怖い話すれば幽霊が寄ってくる、
深淵を覗くときまた深淵もこちらを覗いている。
皆さんも怖い話をするときは、十分お気をつけ下さい。

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