私は二回窓から落ちている。

一度目は5才。保育園に通っている頃だった。
二階の窓ガラスに向かって走りギリギリで止まるのが流行っていた。
窓ガラスにぶつかるのはダメだったので 皆で競っていた。
私はビビりなので上手くとまれません。 へったくそ。
いつも言われていたのでウチでも練習していた。
窓ガラスにガンガンあたっていた。 何度やってもダメだった。
保育園で禁止されるようになった。
隠れてやっていたところ保育園で私は、 止まれずに窓ガラスを割って落ちてしまった。
田舎の古い保育園だったので転落防止のバーとかはなかった。
ガシャーンと大きな音がして私は窓から飛び出した。
すると羽毛に包まれたような感じに幼いなりに思った。
フワフワっと落ちていった。
ガラスで少し切ったりしたが大丈夫だった。 落ちた為のケガはなかった。
救急車を呼ばれたが翌日登園できるほど元気だった。
園長先生が私の落ちるのを見ていたらしく親に 奇跡が起きた。
この子は羽に包まれて落ちたのよ。
神に 神に助けられた。この子は奇跡を起こした。
そう親や周りに叫んだそうです。
ゆっくり落ちていったのをおぼえています。

2度目は10才。
3階の自宅から下の道路を見ていた。
鳥が近くに来たので手を伸ばした。
届かないので窓のサッシに立ち手を伸ばした。
バランスを崩し窓から飛び出していた。 丁度バイクが走ってきた。
本来ならバイクの上に落ちたはずだったのに。
私はジャンプするようにバイクの少し上で跳ねた。
バイクのお兄さんも 
とんだね。 そう話してくれた。
見ていた友人も そう言っていた。
母は又奇跡を起こしたのね。そう言っていた。
ケガはなかった。3階から落ち地面はアスファルトだった。
無傷は奇跡。自分でもそう思う。 それも2回も。
偶然かな?わからない。 ここで話すのはどうかと思ったけど。

朗読: 小麦。の朗読ちゃんねる

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