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戒名

僕の名前は、春雪という。
これは中国に多い名前らしい。
だが、僕の先祖も、僕自身も中国とはなんら関係が無い。
ちなみに ぼくの戒名は「智遊賢」と呼ぶ。 読み方は知らないが( ̄Д ̄;;。

この時期は、「ぬえ」が鳴きだす時期だ。
何で鳴くのか解らないが、「ひゅ~、ひゅ~っ」と
小気味悪い声で一晩中鳴き続ける。
ある晩、ぬえの正体を突き止めたくなった。
「向こうの山の松辺りから聞こえる」
直線距離にして800メートルほどか・・ 幸い、ここは田舎といえど、
舗装された道路が山のいたるところに走っている。
僕は向こうの山まで軽トラを走らせた。

目的地に到着し、耳を澄ませると、
今度はまったく見当違いの方向から、 ひゅーひゅーっと聞こえてきた。
「ぬえの正体は鳥だと言うから、移動したのかな?」
「まぁもう一度・・」
僕は声のする方向へ、軽トラを走らせた。
そして目的地に着くと、またしても、関係ない方向から声が聞こえる。
「もうぃゃだ、、でも、、、ついでだから」
ぼくは、声のする方角に向かって車を走らせた。
山道っていうのは、何処も似たような景色で、
目印を見失うとここが何処だか?もわからなくなる。
ましてや夜だ、それも夜の0時をとっくに過ぎて、明日になっている。
「恐らくここら辺から聞こえてきたはずだが?」
僕は大きな古木の松ノ木の下に到着した。
今夜は雲がかかった夜なのだが、雲の間から月が見え隠れしている。
「困ったなそろそろ帰ろうか、、」
「でも、ここは何処なんだろう??」
途方にくれていると、なにやら松の根元に白いものが、、
はて、 「まつたけかな?」、 僕は懐中電灯を取り出して、松の根元を照らす、
「なんか草ばかりでよく見えないな」
「手も汚れるのもぃゃだな・・」
「でも、せっかくだから、」
松の根元の下草を掻き分けてみると、それは大きな四角い石だった、
それも細長い。
「んんん・・・墓石・・・・・なんで?・・・・・・」
表面は杉ゴケで覆われており、足もとが悪いため、 よろけてしまい、
その弾みに、墓石につかまったら、 上を覆っていた杉ゴケが、
まるでズラを外すみたいに、ズッポリ取れてしまった。
墓石の前に周って、懐中電灯で照らすと、 不思議な事に戒名が、
彫ったばかりのように、はっきりと見えた。
「杉ゴケが保護材となっていたのかな?」
「どれどれ」
「智」 「遊」 「賢」
あ゛あ゛あ゛~~~~~~~~~~っ

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