母さんには見えてたのかな…

以前、深夜の黒電話の話をしたものです。

これは、もう少し歳を取った小学4、5年の話です。
当時私は静岡県の西部に住んでいました。
これは、その当時の初詣の記憶です。

普段は、家の近くの神社に初詣にいくのが通例なのですが、
何故か豊川稲荷に行くことになりました。
今思えばこのお寺な訳で、初詣で何故行く事になったのか少し疑問も残りますが、
実家は曹洞宗ですし、初詣も受付てるみたいなのでさほどおかしく無いのでしょう。
この初詣で私は、初めて明確に幽霊を見ました。

本堂に向かって参道の左端を歩いていたら、向こうからやたら顔色の悪い、
まさにブルーマンのような人が、スーと向かって来ました。
歩いてはいましたが、足の動きとスピードが合いません…
マイケルジャクソンのムーンウォークみたいな、あれです。
服装は少し古めかしい金田一耕助シリーズに出てきそうなコートでした。
参道の真ん中を通るその人(?)とすれ違った直後に
「母親にすごい顔色の人!」と私は母に言うと
「何のこと?」と怪訝な顔。
「いや今の人だよ」と言うと「あ〜気にしない、気にしない」と母は言いました。
何となく人のことをそんな風に言うな!と言う躾だとも言えますが…
でも人間の色味ではありませんでした。

今にして思うと、あれ本当に私だけしか見えてなかったのでしょうか?
因みに幽霊を明確に見たのはコレが最初で、最後です。

朗読: ゲーデルの不完全ラジオ

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