コンビニのビニール袋が私は怖い

私はコンビニのビニール袋が怖い。
とは言っても、コンビニで買い物をするときは使用するが 部屋の隅に置いていたり、ふとした時に視界に入るとびくっとする。
そもそも何故私がビニール袋が怖くなったのかをお話する。

今から10年ほど前に私はフリーターをしておりマンションの4階に住んでいた。
部屋は1kで6畳のフローリングの簡素な部屋だった。

ある日、私は夢を見た。
詳しくは覚えていないが、都会の駅前みたいな場所で私は数人と鬼ごっこのようなことをしていた。
確か、私自身も大人の背丈だった気がするので、成人後の設定のようだった。
誰かに追われている私はたまに振り返っては走り、また振り返っては走り、ひたすら逃げていた。
駅前なので人も結構いた気がする。
走っていると、私の服を誰かにつかまれた。
振り返るとコンビニのビニール袋を頭に被った子供が私の服の裾をつかんでいる。
私はその子を突き飛ばすとまた逃げ始めた。
いくらか走ると後ろから「まて」という声が聞こえてきた。
振り返ると走ってくるスーツの人物も頭にビニール袋をかぶっている。
夢の中の私も疑問に思っているのか、とても違和感のようなものを感じていたように思う。
明晰夢など見たことないので、夢の中で違和感を持つということがとても奇妙なことだった。
私はまた必死に走って逃げる。
すると、前からもビニール袋を被った子どもがきて捕まりそうな時に目が覚めた。

布団の上で私は今見た夢を何回か”なんだったんだ”という気持ちで思い返した。
ここで何回か思い返したことで夢の内容を結構覚えておくことができたように思う。
しかし、奇妙な夢だなということで私は深く考えはしなかった。

その夢はそれ以降は見なくなって2年くらいたった。
その日も自分はいつものように部屋で寝た。
しかし、朝、目が覚めると私は頭からビニール袋を被っていた。
私は少しパニックになった。
夢のことなど忘れていたので、強盗かなにかが入って目隠しをされたのかと思ったからだ。
しかし、部屋はいつもと変わりはなく施錠もされていた。
部屋にはもちろんビニール袋はあったのだが、私は飲酒もあまりしないので 酔っぱらってそのようなことをしたのではない。
何故、目が覚めた時にビニール袋を私が被っていたのかは結局わからなかったが、 その後に考える中で冒頭に話した夢の話がなにか引っかかる。

それ以降は同じようなことはないが、またいつか起きるのだろうか

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