362 views

みんなはじぶん

表情筋、鍛えていらっしゃいますか?
お口周りや目もとの筋肉を意識して動かす運動を一日数分間するだけで、タルみやシワ等を予防出来るそうです。
大きな口で『あ・い・う・え・お』!

耳に意識を集中させてぴくぴく!

目玉を左右上下にギョロギョロ! 

毎日欠かさずやった人とやらなかった人とでは顔つきが全く違うそうですよ。
舞台に立つ役者さんは、台詞を噛まないように、イメージ通りのしゃべり方が出来るように、念入りに顔の筋肉を動かすトレーニングをします。
俳優さんに若々しい方が多いのは、これが大きな理由かもしれません。 

さて、意識的に表情をつくらなくても、日々普通に生きているだけでも顔の筋肉は動いて形を変えてゆきます。
目を細めてニコニコ笑うことが多ければそういう顔に、ムッとして口を引き結んで過ごしていればそういう顔に……
熟達した人相占いの方なんかは、一目でその方の人生が見えるそうです。 

さて、前置きが長くなりまして申し訳ありません。
これは、私の友人である舞台俳優からきいた不思議な話です。
彼は非常に表情豊かな男でして、 舞台の上で大いに笑い、大いに泣き、大いに怒り、かと思うと蝋人形のように何十分も無表情でいられる特技の持ち主でもありました。 

『誰かの顔が自分の顔に感じることがある』

怪談好きの私がネタ集めのために、怖い話ない?と訊くと、そんな答えが返ってきたのでした。
話をきくと、電車の中や街ですれ違う人々、ときには劇団の仲間の顔までもが自分の顔のように感ぜられて仕方がないときがあるという。
それは、私の顔も君のそれにすげ変わって見えることがあるのだろうか?との質問に、彼は「そういうことじゃない」と首を振ります。
さらに詳しく話をきくと、顔の造形はそれぞれその人のまま、当然私の顔も私のまま見えるのですが、
それが『自分とは別の人生を歩んできた自分の顔』に感じるのだそう。
自分とは別の仕事に就いた自分

自分とは別の地で育った自分

自分とは別の性別で産まれた自分

自分とは別の時代に生きていた自分

自分とは……

ちょっとした脳の誤作動なのか、もっと壮大な平行宇宙的な話なのか、私にはわかりません。
ただ、そんな話をきいていると、だんだんと、彼と私の境目が無くなっていくような、

もんやりと不思議な感覚をおぼえたのでした。

朗読: りっきぃの夜話
朗読: 繭狐の怖い話部屋

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

伝聞

黒い影

龍を見たおはなし3 「妙な形の龍あらわる」

怪奇部2 トイレの花子さん

消えかけた妹

猫が話した②