突然ですが、皆さんは「催眠」のかんたんな仕組みをご存知ですか?
催眠の仕組みは、簡単に言ってしまうと、相手に思い込ませることです。
例えば、「目をつぶって10秒経った後、相手が手を叩けば手が勝手に挙がる」という催眠をかけたいとします。
その時には、まずはじめに、相手に催眠がかかった後のことを想像させて、こうなるはずだという暗示をかけておくのです。
この場合は最後に「手が勝手に挙がる」ということを信じ込ませれば良いのです。
そしてそれを実行する、という仕組みらしいのです。
次に、 あなたは「言霊」を知っていますか?
この話を読んでいる怪談が好きなあなたは、一回でも耳にしたことがあるはずです。
ない方に説明させていただきますと、言霊とは、発した言葉に魂が宿るという考え方のことです。
よく言われる、「自分の言ったことは自分に返ってくる」というのは、この言霊の考え方によるものです。
言霊にはもう一つ有名な話がありまして、言霊によって、発したことが現実になる、という話です。
例えば、A君がB君に「お前なんか大嫌い!車に轢かれちゃえばいいんだ!」と言うと、それに言霊がやどり、現実になってしまう可能性がある、という話です。
ここで私が「この話を見た人に幸せが訪れる」という言葉を発したとします。
その言葉に言霊が宿れば、今この話を読んでくださっている皆様は、幸せになれる可能性があるということです。
ここで催眠の話に戻ります。
あなたは今、「「幸せになる」という言葉を発せば、それに言霊が宿り、幸せになれる」という一種の催眠状態なわけです。
ここで皆さんには、私の「幸せになる」という催眠にかかってもらいましょう。
私が発した言葉に言霊が宿り、あなたは幸せになっていきます。
では、もし私が「私の催眠にかかっている皆さんのすぐ近くに、私の言霊によって生み出した霊が出る」という言葉を発せば、それに言霊が宿り、現実になる可能性があるのです。
この言葉を聞いた瞬間に、あなたは後ろを見ませんでしたか?
この話のタイトルからもうすでに私の催眠は始まっています。
あなたは今、もし霊が出るとしたら、後ろに出ると思いこんでいます。
ですがもし、私が言霊によって生み出した霊に、それ以外の設定を付けていたら?
今、あなたは私の催眠にかかっています。
もし私の生み出した霊が、催眠のかかっているあなたを永遠と追いかける霊だったら?
でも大丈夫。そんなことはしていませんよ。
そういえば話忘れていたことがありました。
あまりに信じ込んでしまった催眠は、稀に現実になってしまうこともあるみたいですよ。
この話、私が本当に霊を生み出したかと思いこんでしまった人、いるのではないでしょうか?
現実にならないといいですね。