おじぞうさまのなみだ

母の実家にはバスケットボール代のお地蔵様があります。
そのお地蔵様にまつわる不思議なお話をお話させていただきたく存じます。
まずは、そのお地蔵様が家にやってきたきっかけから…。

母には3つ歳の離れた兄(私の叔父)がおります。
話は叔父がまだ学生時代にまでさかのぼります。
その頃、叔父は手全体に広がるイボに悩まされておりました。
握ったり開いたりするたびに皮膚が裂け、血がにじみ母親(私の祖母)は各地の皮膚科に訪ねても一向に良くならず、
困り果てた果てに、知人に聞いた評判のいい霊能者の所に相談に行きました。

そこで言われたこと… 
それはお地蔵様をそのお兄ちゃんの部屋に御祭りし、お願いなさい。ということでした。
ですが、一般的にお地蔵様とはかなり大きさもあるものですので、今度は家の中にも納まるサイズのお地蔵様探しの日々が始まりました。
偶然か、旅行先で偶々にあった石材店にちょうど良い大きさのお地蔵様があり、それを叔父の部屋に御祭りし、毎日水と線香を供えていたところ、
ある日気がつくと叔父の手のイボはすっかり綺麗に無くなっていたのでした。
そんなことが評判を呼び、そのお地蔵様を人目みたいと人が集まるようになり、ご利益にあやかるように色々なご家庭のお子様の写真が回りに置かれるようになりました。

前置きが長くなってしまいましたがこの話には続きがあります。
これは私が大体小学校2~3年生頃の話となります。
ある日、知り合いを介してお地蔵様の話を聞いて来たというご夫婦がいらっしゃいました。
そのご夫婦にはお子様がおり、小児性白血病で余命いくばくも無いとのことで、藁にでもすがるお気持ちでお参りに来られたとのことでした。  
すぐにお地蔵様の所へお通しをし、写真を置いて頂き お参りしていただきました。
そして、この方たちがお帰りになられた後、本当に良くなってくれたら良いね。と祖母、母、私で話しをしながら
お地蔵様に線香をあげに行った母が あ!っと声を上げました。
すぐに来てというので見に行くと、お地蔵様の目からは涙が流れていました。
その場にいた3人とも、言葉にはしませんでしたがもしかして…という予感はありました。

その数日後お参りに来たご夫婦からお子様がお亡くなりになられたとお知らせを頂きました。
お辛い中であるにも関わらず先日はありがとうございました。とおっしゃっていたそうです。
助けたかったけれど助けられたかった命… それを悔いるようにつぅー…っと流した涙をあの日たしかに私たちは見ました。
そして今も尚、家のお地蔵様の頬にはあのときの涙の後が残っています。

拙くて長い文章になってしまい申し訳ありません。
このお話は、亡くなった方が実際にいらっしゃるので人目に触れる場に出すのは…と長年考えてきましたですが、
この話が呼んでくださった方の心に触れ命について考えていただくきっかけになればご供養にもなるのではないかと思い、投稿させていただきます。
長々と失礼いたしました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

閉じる