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錯覚

人は物を知覚するとき、自分の脳内の知識や経験に基づいて、その物がなにかを判別するという。例えばある猫を見たとき、脳内ではこれまでに見てきた猫を連想し、「これは猫という動物だ」と瞬時に判断する。

 しかし、曖昧な情報を与えられたとき、しばしば脳は間違った認識をすることがある。遠くに白い猫がいると思って近づいてみたらビニール袋だった、というような経験をしたことはないだろうか。ビニール袋だと気づくその瞬間まで脳はそれを猫だと思い続けている、冷静にみると馬鹿らしい錯覚だ。

 心霊写真に写る顔なんかも、見た人の脳が木の模様や岩肌などの模様から人の顔を連想し、「これは人の顔だ」と認識していることに他ならない。

 これに基づく心霊現象のほとんどはこのような脳の錯覚に帰結するのではないかと私は思う。

 

だから、先ほど押し入れの扉の間。5センチ程の隙間の奥に見えた髪の長い女がなんの見間違いであるかを今必死に考えている。

朗読: りっきぃの夜話
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